出張撮影プラットフォーム「fotowa」の真実
出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」が誕生して3年が経ちました。fotowaが生まれたのは、2016年2月29日。全く意図せず、まさかの閏日に誕生してしまったおかげで、正確には4年に一度しか周年記念日が訪れないfotowaですが、毎年2月末になるとチームで誕生日を祝い、fotowaで活動してくれるフォトグラファーさんたちの感謝祭を実施しています。
そんな3周年を迎えたfotowaの歴史や誤解と真実、サービス名の由来について紹介します!
そもそも「fotowa」ってなんで生まれたの?
創業10年の節目を迎えた2015年、ピクスタはマザーズに上場し、新たなステージに突入しました。fotowaは、その翌年2016年2月29日にピクスタ初の新規事業として誕生しました。
それまでピクスタは、デジタル素材のマーケットプレイス「PIXTA」という単一事業で経営してきました。この10年の間にプラットフォーム運営ノウハウや、フォトグラファーさんたちとのつながりなど、様々な実績が積み上がったこと、そしてなにより、理念である「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」を実現するために、PIXTAだけではない「才能をつなぐ場所」として「出張撮影プラットフォーム」を生み出すことになったのです。
fotowaにまつわる誤解と真実
「ピクスタがfotowaという出張撮影をはじめた」というと、「PIXTAクリエイターの第2の活躍の場」「週末カメラマンの新たな副業の場」……という風に誤解されることがあります。
それは、ピクスタの看板事業であるPIXTAが「誰もが写真やイラスト、動画を素材として販売できる」というコンセプトで、「実力があるのにプロの肩書きがないだけで販売機会を得られないなんてナンセンスだ!」という思想のもと始まったサービスだからです。
おかげで約28万人のPIXTAクリエイター(※2019/03/22時点)のうち、約6割は一般企業にお勤めの会社員クリエイターだし、約3割は主婦クリエイターです。
ピクスタが大事にしている「埋もれた才能を世界につなげていきたい」という想いと、それを体現してきた事業があるからこそ、fotowaも「誰もが出張フォトグラファーとして活躍できる場所」なのだろうと誤解されがちなのだと思います。
しかし、fotowaで活躍するフォトグラファーさんたちは「プロ」です。
肩書で線引きしたわけではありません。fotowaフォトグラファーとして登録するには、作品審査、面談、実技という3ステップを経てfotowaに登録していただいていますが、登録に至るフォトグラファーさんたちは全員が「プロ」なのです。
プロの定義とは何か
「プロ」の定義とはなんでしょうか。
ユーザーからお金をいただいて撮影するなら、それはもうプロでしょう。けれど、fotowaで重視しているのは「マインドのプロ」です。
ピクスタには全事業を通じてプラットフォーマーとして関わる人すべてが「Win-Win-Win」であるように常に意識しています。同時に「ユーザーファースト」の精神を常に大事にしています。
fotowaでは自分が撮りたいように撮るのはなく、撮ってほしいものを撮るのがプロだと考えています。そのために、いかにユーザーさんの願いを叶えるか、お宮参りに七五三、成人式など、一生に一度しかない大切な記念日の写真を、初めて会うフォトグラファーに委ねる不安を汲んで払拭し、いかに信頼に応えるかです。
お金と時間をいただいて撮影する以上、クオリティが高い写真を残すのは大前提。
けれど、写真を撮るまでの過程、撮った後の過程を含めてユーザーと向き合えるフォトグラファーをわたしたちは尊敬を持って「プロ」と定義しています。
ユーザーファーストが自分の作風を押し殺すことにはならない
自分が撮りたいものではなく、撮ってほしい写真を撮る――というと、フォトグラファーにとって、自分の作風を押し殺すことに聞こえるかもしれませんが、それも違います。
フォトグラファーにとって自分らしい写真・作風というものがあります。それは感性でありセンスであり、誇りでもあります。
フォトグラファーが自分らしく活躍できるように、fotowaはユーザーが作風を見て気に入ったフォトグラファーに指名するというスタイルを基本サービスにしています。 (もちろん選びきれない人のために撮ってくれるフォトグラファーを募る「公募機能」も用意しています。)
だからこそ、仕上がりのテイストにユーザーとフォトグラファーとの間で齟齬が起きづらく、満足度の高いサービスを提供できる仕組みになっています。
これは、フォトグラファーにとっても「自分の写真を見て、作風を気に入って指名してくれた」という喜びにもつながります。そして、自分が活動できる範囲でスケジュールを登録できるので、普段は広告カメラマンをやっている人も、スタジオ運営している人も、無理なく空き時間を活用できます。
fotowaはフォトグラファーにとっても「自分らしく働ける場所」なのです。
少なくとも、fotowaはそうありたいと思いながら日々運営しています。
fotowaの真の価値は、技術もマインドもプロフェッショナルなフォトグラファーたちの優れた人間性とホスピタリティです。そのフォトグラファーの活躍を支えるためにfotowa事業部は日々、進化と改善を続けてきました。
そうして3年。出張撮影を体験したユーザーの2人に1人が、なんのインセンティブもなしに感想を書き込んでくれるサービスにまでなったのも、ひとえにfotowaで頑張りたいと言ってくださるフォトグラファーの皆さんのおかげです。
ありがとうございます。
まだまだやるべきことも、やりたいことも尽きません。今以上に、関わるすべての人が幸せになれるサービスにしていきたいと思っています。
fotowaの由来は「永遠に残る写真、人と人をつなぐ輪」
サービス名の由来はなんですか? と聞かれることがあります。
fotowaには、3つの言葉と想いが込められています。
ひとつは「写真(Photograph)」。思い出を形にする、写真そのものを指してフォト。
もうひとつは「永遠(とわ・forever)」。記憶にも記録にも永遠に残るものとして。どれだけの時が経っても、まるでタイムカプセルのように、写真を見返すたびに、当時の思い出や想いがよみがえるように。
そして最後に「輪(わ)」。撮ってほしい人と撮りたい人をつなぐプラットフォーマーとしての輪であり、幸せの輪を広げていきたいという想いを込めて、「fotowa(フォトワ)」と名づけました。
fotowaには、プロダクトオーナーのひとつの原体験があります。
子どもの頃の写真を見返した時に、父親の姿が写っていないというものです。カメラ好きだった父親が常に写真を撮ってくれるので、父と一緒に写る写真がなかったのです。
子供の頃はそれをなんとも思わなかったというのが正直なところです。
でも、大人になってから、子どもの頃の自分と触れ合う若き日の父の顔を見てみたかったと、家族全員で写った写真がないことを「さみしい」と思ったと言います。
きっと、これを読んでくださっている方の中にも、似たようなご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。かくいうわたしも、幼い自分を嬉しそうに抱く、若き日の母の顔をみて「いろいろ不出来な自分だけど、ここに生まれてきただけで価値があったのだ」と写真で心が救われたことがあります。
だからfotowaでは、フォトグラファーの皆さんにも、そしてユーザーさんにも極力伝え続けています。「家族全員の写真を撮りましょう。将来、大きくなったお子さんのために」と。
これからもfotowaは今の幸せを、これから先の未来にまでつなげるために成長してまいります。
一緒にfotowaの成長を支えてくださる方は是非、ご連絡ください!
fotowaのフォトグラファーとして活動したい方も絶賛募集中です!
(執筆:経営企画部 広報グループ 小林順子)