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広報に大事なことは愛だと思う〜俯瞰と冷静さの根底にある想い〜

 はじめまして……と書き出すべきか、「ピクスタ+」の記事を散々書き散らかしているので「はじめまして」もおかしな挨拶ですが、ピクスタグループの広報を担当する小林です。

 そういえば自己紹介的な記事もないので、自己紹介がてら、ピクスタの広報について、これまで何を考え、どう歩んできたか、そしてこれからについてどう考えているのか、紹介します。

 ピクスタの広報って……? と興味を持ってくださった方の参考になれば幸いです。

まずは自己紹介:本気かよ?って思いながら入社したら恋をした

 当社の広報活動を語る前に、簡単に自己紹介をさせてください。

 私がピクスタに入社したのは2013年6月です。上場を目指すにあたり、広報専任者を求めていたところへジョインしました。
 初の広報専任者を採用するわけですから、当然、それなりのキャリアがある人を迎えて、広報部署の立ち上げを期待していたはずですが、私のキャリアと言えば、前職で約10年コツコツと社内報制作を楽しみ、退職前の約2年で、はじめて「社外広報」というものを知って、セールチラシのようなプレスリリースを書いて怒られ、その後一通り、地方企業なりにメディアリレーションや取材対応を経験したものの、残りの1年は予期せぬいわゆる「クライシス対応」で広報活動が弾けて飛ぶという経験をした程度だったので、広報専任として迎え入れるのに「私でいいんですか?(本気かよ)」と内心思いながらの入社でした。

 何を見込んでくれたのかは、未だにさっぱりわかりませんが、私としては、面接を通じて会うピクスタメンバーや代表の人柄、にじみ出るフラットな社風、そして何よりPIXTAという事業、ピクスタが目指す世界に恋をしたのが決め手でした。

 とはいえ、最初から恋したわけではありません。正確には、入社してPIXTAクリエイターの皆様と言葉を交わすうちに、育まれて恋に、愛に、変わっていったようなものです。 だって、PIXTAクリエイターさんたちが言ってくださるんです。

「はじめて、自分が撮った写真が売れた時は、本当に嬉しかったです」
「わたしのイラストでも必要としてくれる人がいたんです」
「PIXTAがわたしの生きがいです」
「今の自分があるのは、PIXTAのおかげです」

 誰かの人生を、たしかに豊かにしている。
 気がつけばもう長らく在籍しているわけですが、未だに「なんて素敵な事業で、素敵な会社なんだ」と思えるので、まだまだ冷めそうにはありません。心から「良いでしょう?」と言える事業や企業で広報活動ができることは、幸せなことです。

広報のしごとについて

 教科書的に言えば、広報は「サービスや企業のファンを増やす」活動であり、「社会との架け橋」となる存在であり、良いときも、悪い時も「社会との信頼関係の構築」を目指す仕事だと思っています。

 そのプロセスに、まずは存在を知ってもらうこと、正しく世の中に認識・理解してもらうこと、私達の目指す未来に共感してもらうことがあると思います。その実現手段のひとつに、プレスリリースや、メディアリレーションや、オウンドメディアや、イベント企画運営……etc. があるだけで、時代と共に手段はきっと様々に変化していくのだろうとも思っています。

 企業や事業のフェーズによっても、何に注力し、どこを強化すべきかは異なってきますから、都度、経営課題から棚卸して、広報戦略を練るしかありません。わたしがこれまで飽きずにやってこれたのも、成長し続ける企業フェーズに合わせて、広報活動が様々変化しているからだと思います。

やってきたことをザッと振り返ってみる

 最初は、PIXTA事業一本の単一事業で上場を目指すというフェーズでのサービス広報・コーポレート広報の混合で、とにかく「知ってもらうこと・正しい認識」を目指して活動していました。入社半年で前年の3.7倍、翌年はさらにそこから約2倍、様々なメディアに取り上げていただきました。

 ストックフォトが、カメラマンの仕事を奪うものではなく、新しい働き方のひとつとして少しずつ認識が変わっていく様を体感できたのは嬉しいものでした。 2015年の上場の年は創業10周年の節目でもあり「私達が目指す未来」を伝えることに注力し、2016年からは新たに誕生した事業・fotowaの認知度向上に動き、採用強化が叫ばれた2017年は、人事メンバーと協力してコーポレートサイトをリニューアルしてオウンドメディア「ピクスタ+」を立ち上げ、採用イベントをやってみたりもしました。

 2018年からは社内広報の強化。新たな才能支援を目指して立ち上げた芸術家支援プラットフォームの立ち上げ時には作品展覧会兼記者発表会を実施したり、PIXTA事業のブランディングの一貫として「クリエイティブトレンド」の発表を始めてみたり、手を広げるだけ広げ、2019年から現在に至るまでは、投資フェーズとして新規事業を次の柱へと育てるべく、再びfotowaの認知度向上に注力しています。

 こうして振り返ってみると、結構、色々やってきましたね(笑)。

毎年チャレンジがある、その機会を自らつくっていける

 毎年色々なことにチャレンジできたのは、企業・事業がきちんと成長していて、時に新たに誕生し、それを生み育てるメンバーたちのユーザーに対する真摯な姿勢があるからこそ、できることをなんでもやって貢献したい! と思えたからに他なりません。

 そして、提案に対して協力してくれる主体性あふれるメンバーと、やりたいことをある程度好きにやらせてくれる懐の広い経営陣のおかげです。

 主体性を重んじてくれるからなのか、私への遠慮なのか(笑)、「こういうことをしてほしい」「ここに注力して欲しい」と言われることのない会社です。経営方針、経営課題、事業課題と方針から、今やるべきこととその優先順位を描いて「やるべきこと」に突き進んできたら、結果、色々とやることになっただけの軌跡ですが、おかげで手の上には溢れんばかりの「やるべきこと」「やりたいこと」「やったほうがいいこと」「そろそろやらないともったいないこと」が勢揃いしている有様。なんてもったいないんだ。

これからは「チーム」で企業を支えたい

 ピクスタは今、母体事業である「PIXTA」、次の柱として期待されている「fotowa」や「Snapmart」、新規事業として誕生したばかりの「PIXTAオンデマンド」の4つの事業があります。

 事業フェーズがそれぞれ異なるため、求められるPRも異なります。認識の変化を促し、新たな発見とその理解と共感を深めてもらうフェーズのPIXTA、まだまだ認知拡大フェーズのfotowaとSnapmart、積極的な情報発信で存在を知ってもらうフェーズのPIXTAオンデマンド。どのフェーズも試行錯誤の連続です。

 さらに、今後も世の中のあらゆる才能をつなぐ、新たなクリエイティブ・プラットフォームの創造を視野に、今も新規事業の種が、社内のそこかしこに生まれているのです。

 複数事業を抱える企業になったことで、社内組織も、事業部制へと移行しようとしています。広報も、事業ごとに担当者をつけ、より深く、中長期的な目線で各事業の広報戦略を立てていく必要があります。

 次々と種を芽吹かせていくための人材獲得のためにも採用広報の重要性も増しています。コロナ禍以降、オフィスも縮小移転して「リモートワーク中心の働き方」になったことで、わたしたちメンバーが働きやすく力を発揮しやすい環境づくりも、企業の姿勢のひとつとしてPRしていきたいし、リモートワーク中心になったからこそ、社内広報のあり方も考え直さねばなりません。

 ピクスタの理念に込められた、社内外問わず「才能を発揮できる機会をつくりたい」という変わらない想いと、変化しつづける組織体制や働き方、成長していく事業の中で、愛をもって、「どうすればよいか」のプランニングから一緒に広報を楽しめる人が力を貸してくれたら嬉しいです。


(執筆:経営企画部 広報グループ 小林順子)

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