裁量労働制でもホワイト企業でいられる5つの理由
※本記事は、2024年11月に内容を一部更新しました。
世の中では「裁量労働制は長時間労働の温床だ!」「ブラック企業最大の特徴だ!」と、すこぶる評判の悪い裁量労働制。でも、さまざまな条件がそろうと「個人で時間の使い方をコントロールできるハッピーな環境」もつくれます。
ただし、この「条件」がとても大事!!
そこで、なぜ裁量労働制でピクスタ従業員がポジティブに働けているのか、その理由を紹介します。
ピクスタの裁量労働制とは?
ピクスタでは、エンジニアとデザイナーに裁量労働制が適用されています。
2012年6月導入時はエンジニアのみが対象でしたが、2017年1月には当人たちの希望により、デザイナーにも広がりました。
また、2020年には全従業員にリモートワークを導入し、全国どこからでも働ける体制を整えています。メンバーそれぞれが自分に合った働き方を選び、無理のないスケジュールで高い成果を出すことが可能です。
悪の権化のように言われている「みなし残業代制」も全従業員を対象に導入されています。
ユーザーファーストで最善・最速のサービスを提供していくためには、残業が必要になる時もあります。このため、どの職種のメンバーも月間45時間相当分のみなし残業代を含めた月給制で給与設計されています。
カレンダーどおりの土日祝日休みなので、月20日働いたとして1日2.25時間分程度の残業代が含まれている計算です。
コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制も全従業員に導入しているので、出勤・退勤時間も基本的に自由。チーム内のコミュニケーションや業務に支障がないように、互いへの信頼と良識に則って、勤務しています。
言うても、長時間労働してんじゃないの? と思った方へ
裁量労働制は労働時間の裁量権があるということ。やることさえやっていれば、極端な話、1日の労働時間が30分だろうが、10時間だろうが、一向にかまいません。
だからこそ「言うても、実際は仕事が終わらなくて長時間労働するじゃん! そのくせ残業代出ないブラック企業化するんでしょ」っていうのが世間の声。そして、残念ながらそれがブラック企業の実態なのでしょう。
ピクスタの場合はどうか。
2023年におけるエンジニア・デザイナーの労働時間の平均残業時間は、約4.6時間(※)でした。平均残業時間が月10時間を超える企業も多い中、この数字はかなり少ない部類に入ると言えるでしょう。
個別で見ても、8割近くのメンバーが平均残業10時間未満でした。
さらに、月によっては所定の基準時間を下回るメンバーも多く、各自が業務状況に合わせて、裁量を持ってメリハリをつけた働き方を実現しています。
ピクスタが裁量労働制でもホワイト企業でいられる5つの理由
さて、本題です。 ピクスタが裁量労働制でもうまくいっている理由には、大きくわけて5つの理由があります。
自社サービス企業
「個人の人生」を大事にする社風
ボトムアップ型の組織文化
採用はとことん理念重視
評価までブレない価値観
ひとつひとつ、解説していきます。
理由1:自社サービス企業
ピクスタは創業以来、自社開発によるプラットフォーム事業を運営しています。自社サービスなので、考えることはただひとつ、ユーザーにとって最適なサービスをスピーディーに届けること。その追求によって事業を成長させることです。
その実現のために、短期〜中期の計画を立てて粛々とサービスを磨いていきます。
こういうスタイルだと、基本的に以下のような仕事の進め方になります。
スケジュール的に無謀な計画は立てませんが、可能な限りスピーディーに!
完全無欠を目指すより、ユーザーの反応をみてPDCA高速回転!
これがクライアントから仕事を請け負う受注企業だとそうはいかないのかもしれません。
営業チームが契約をとりつけたクライアントの要望に応えるためには、完成度100〜120%のものを期日までに必ず収めなければならない……のではないかと。 そうすると、エンジニアやデザイナーたちは
「こんなスケジュールでできるわけないだろーー!」
「マジでこれ全部実装すんのかよ!? 鬼かあぁ!」
「ぎゃああああ納期に間に合わねえええええええ!」
という心の叫びをSNS上で吐露せずにはいられなくなる……のかもしれません。
ピクスタだとこうなります。
「ユーザーにはなるべく早く届けたい。でも最適なサービスの精度にするには制作に◯日かかる。リリース日はこの日にしましょう」
「優先順位つけてフェーズを分けて、一旦フェーズ1でリースして反応見てフェーズ2に移行しましょう」
「バグ発見しました。このままだとユーザーのためにならないので、改善時間をください。急いで修正しますが、ユーザー最適優先で、あと3日延期していいですか?」
と、こんな具合に、常に「いかに早く、ユーザーにとって最適なサービスを提供するためには、どうすべきか?」を追求しながらも、そのためにメンバーが毎日過酷な残業を強いなければ実現しないようなプランは立てません。
理由2:「個人の人生」を大事にする社風
ピクスタの理念は「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」です。 これはユーザーに限ったことではありません。ピクスタのメンバーにも「個人の力を発揮して、ポジティブな人生をおくってほしい!」という想いも込められています。
ポジティブな人生をおくるために、大事なことは以下の3つだと考えています。
プライベートも充実していて、やりたいことができること
仕事も充実してて、やりたいことができること
双方含めて、自分がなりたい姿に近づいていけること
企業ですから仕事も大事。でも、人生は仕事だけじゃありません。
大事なのは「個人の人生」。
だから、仕事も働き方も含めて、人生がポジティブにならなければ、数多ある企業の中でわざわざピクスタで働く意味はありません。
こういう思想を経営陣が持っているので、肯定的でおだやかな空気がピクスタにはあります。
だからいわゆる「早い時間に退勤しづらい」ということもありません。
上司もサクッと退勤する。
上司が残っていても部下もサクッと退勤する。
子どもが熱出したから退勤する。(むしろ、早く退勤してあげて!)
保育園のお迎えDAYだから退勤する。(むしろ、早くお迎え行ってあげて!)
勉強会に行きたいから退勤する。(学んだことはぜひシェアしてね!)
誕生日だから退勤するor休む。(おめでとう!)
今日は、もう飲みたいから退勤する。(誘ってよ!)
こういう社風です。
もちろん、これが赦されるのは、やるべき業務がきちんと完了するスケジュールで予定を組んでいること、「より良く」の思想でベストを尽くしていること、個人やチームで成果を出していることが大前提です。
理由3:ボトムアップ型の組織文化
ピクスタには「誰が言うかではなく、何を言うか」という文化があります。
「社長の僕よりも、ユーザーのことは現場の方が知っているので、僕が言ったから提案が通るということではありません。むしろ却下されることさえあります」
と、取材の折に、代表・古俣が話すことがありますが、事実です(笑)。
ピクスタは、ユーザーファーストの事業です。 プラットフォームという特性上「Win-Win-Win」の思想、つまり「三方良し」の状況を常に追求しています。
そのため、メンバーひとりひとりが各領域のプロフェッショナルとしてオーナーシップをとっていくことを是としています。 サービス改善も、社内制度も、たいていのものはボトムアップで提案されます。
すべての提案が通るわけではありませんが、それは企業フェーズやリソースを鑑みての優先順位の結果。なぜやるのか、なぜやらないのか、いずれにせよハラオチを大事にしています。
こういう組織文化だと、メンバーは「やらされ仕事」ではなく「やりたい仕事・大事な仕事」という高いモチベーションで取り組むことになります。
だから、メンバーに労働時間の裁量権を委ねて、退勤しやすい社風だとしても、必要以上にサボるという人が出てきません。
理由4:採用はとことん理念とWAY重視
ピクスタには、理念、ビジョンの他に、メンバーの行動指針「PIXTA WAY」があります。
メンバーを新たに採用する時には、理念・ビジョンへの共感はもちろんのこと、PIXTA WAYにも共感できるかも見ています。
どんなに喉から手が出るほどピクスタが望むスキルを持ったハイスペックな人材だとしても、理念・ビジョン・WAYが合致しない人は採用しません。 採用したところで、結局、価値観や社風と合わずにお別れすることは目に見えています。
ただの「ライスワーク(食べるための仕事)」ならピクスタじゃなくていい。
その人の人生において、ピクスタにいることがより良くなる選択になってほしい。
この思想を元に採用しているので、メンバーも必然と「企業の成長と共に自分も成長したい」「自分が成長して事業を育てたい」という、自分も企業もユーザーもみんながハッピーな状態にしよう! というピュアな人たちが集まります。
長時間無理して働く不幸せな状況をつくらないし、逆にズルしてサボる人や、フリーダムすぎる人が出てこないのは、採用する時点で、こうしたピクスタの考えにマッチした人だけを採用しているからです。
理由5:評価までブレない価値観
人事評価制度もピクスタの思想と連動しています。
個人の人生を大事にして柔軟な働き方を認めるということは、評価は「成果でみる」ということです。
同時に、評価をブラックボックスにしない配慮もされています。
給料は等級制
等級テーブルは可視化されていて、自分がどの等級で次のステップがわかる
上長が「期待すること」と、本人の「やりたい・なりたい」をすり合わせて目標設定
個人の成長、組織・事業への貢献、目標達成度合いとプロセスで評価
つまり、こうなります。
評価は成果でみる
サボろうと思えばサボれるけど、評価はされない
成果出せば出しただけ評価され、昇給する仕組み
労働時間の長さは評価に関係がありません。
じゃあ、ちゃんと上長が評価できているのかよ! という問題は常につきまといますが、そこは永遠の課題。各上長が悩みながら、いかにみんなでハラオチできるのか、向き合っていこうとしています。
まとめ
以上、「ピクスタが裁量労働制でもホワイト企業でいられる理由」でした。
ピクスタの裁量労働制は、長時間労働を生まない、というだけでなく、インプットの機会やメリハリある働き方による生産性向上によって、しっかり成果を出すサイクルを実現しています。そのベースには、環境、文化、思想、価値観、評価制度があり、裁量労働制でもプライベートと仕事のバランスを保つことができるんだよ! というお話であると同時に、おそらくこれらがひとつでも欠けていたなら、裁量労働制はうまくいかないのではないでしょうか。
せっかくなので、こんなピクスタで一緒に、働きたい方!
ぜひ、ご連絡ください( ´∀`)
(執筆/編集:ピクスタ+編集部)