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お昼どきまで生役員会! 〜激論!ピクスタ時価総額の行方〜

 2022年の年が明けた1月某日午前10時。

 ピクスタ株式会社のオフィスに、ピクスタ役員会メンバーと元社外役員のグロービスキャピタル高宮氏が集結しました。(高宮氏と社内役員の内田氏はオンライン参加)

 2021年12月期の通期決算発表に合わせ、株主・投資家の皆様にこれからのピクスタグループの方針についての記事を公開すべく、臨時役員会を開催しました。

 テーマは「お昼どきまで生役員会 〜激論!ピクスタ時価総額の行方〜」です! 途中脱線もありますが、ピクスタ生役員会の雰囲気をぜひご覧ください。


 それでは本日のゲストをご紹介しましょう。
※撮影時のみマスクをはずしています

 まずは「社外取締役 元ワインプリンセス 弁護士」内田久美子先生です。

 続いて「社外取締役 上場請負人」松本浩介さんです。

 さらに「社外取締役 現役大食いファイター」丸山聡さんです。

 続いては「元社外取締役 VC界の釣りキチ三平」高宮慎一さんです。

高宮さんが、上場時に役員でプレゼントした目論見書を手に持っていて胸熱のシーン

 そして「取締役 湘南在住サーファー」内田浩太郎さんです。

 さらに「取締役 軽井沢在住ひきこもり系」遠藤健治さんです。

 そして「取締役 コーポレート役員なのに誤字脱字王」恩田茂穂さんです。

 そして、討論の司会は「代表取締役 司会」古俣(原)大介です。

 今日はこの総勢8名の論客により激論を交わしていきたいと思います。

それでは、「お昼どきまで生役員会」スタート!

古俣:みなさんこんにちは。古俣(原)大介です。
今日はテーマが「激論!ピクスタ時価総額の行方」ということで、メインは株主・投資家の皆様に、今後の方針を示したいと思ってます。
 ピクスタが上場したのが2015年9月ですので、6年以上たっています。
 みなさん御存知の通り、この株価推移にあるように、上場直後に高値で、その後上下はあるものの、基本的には低迷といっていい状況が続いてきています。

 僕らとしても株価を軽視していたわけではないですが、上場後のシナリオがうまくいかず、結果的には何度も株主の期待を裏切ってしまったというのが率直な振り返りです。
 今年から、利益創出と成長投資を両立させていける状況になってきたので、株主および投資家の皆様と同じ目線・同じ方向で、経営陣も企業価値を高めていきたいと考えています。

 まず上場以降の振り返りから議論していきたいと思います。
 上場前に松本さんが社外取締役になっていただいて、その前の未上場のときには、グロービスキャピタルの高宮さんが社外取締役でずっと支援して頂いていました。
 まず、お2人にピクスタのこれまでの状況を振り返っていただきましょう。
 松本さんから、いかがでしょうか?

松本:まず2015年からのピクスタのIR資料を見たらわかりますが、2020年の12月期までの売上成長率は実は10%台なんですよね。まぁ途中ダメなときもありますが、利益でいうと1億ちょっとという状況を、5年ぐらい繰り返している。

 今回東証が市場変更という大きなルール変更をして、うちはグロース市場にいきますが、グロース市場って「伸び」を重視したい株主や投資家が集まってくる。 とすると、その中で「ピクスタは他社よりも成長力がすごい」というところを見せなきゃいけないけれども、やっぱり10%台というのは、弱いというのが株主からの意思表示で、その結果が株価の推移に表れているなと思います。

 PIXTA事業は伸びてはいますが、年率3%〜5%ぐらいですよね。

 それ以外で20〜30%をキープするためには、やっぱり新しい事業を創出していかないといけない。その結果がまだ追いついてきていないというのが、正直なところかなと。前期で売上28億円なので、この売上規模ですごく利益がありますっていう会社をつくっても、絶対利益額には限界があるので、であればトップラインである売上をどう伸ばせるかにコミットしないと、株主の方々は、グロース市場で「ピクスタ買いたい」とはならないのかなと。

 いつも言ってることですが、そういう所感です。

古俣:ありがとうございます。高宮さん、どうでしょうか。

高宮:松本さんのおっしゃるとおりですが、やっぱり成長をどう見せるか、成長率をどう高めるか、しかも成長のしかたが、直線的ではなく逓増的に、二次曲線的に成長している絵をどう見せるかだと思うんですよね。

 で、そこに対してたぶん2つあって、1つはまずはしっかり事業投資をする。利益と成長を両方同時に追うってけっこう厳しいなと。松本さんがおっしゃったように、この規模の事業で利益率を追っても利益額がたかがしれちゃうと思うと、オーバーかもしれませんが、いったんしゃがんで利益を追わずにとにかくトップラインを追うモードに入ったほうがいいんじゃないかなと思います。

 そのときに、株主のみなさんにしっかりご説明してご理解をいただかないといけないので、じゃあ「短期的に利益をちょっと犠牲にしてでも将来の成長のために事業投資をする」って言ったときに、どういう将来の絵姿になるのか、定性的な事業の形、定量的にどのぐらい届くのかを、ちゃんとコミュニケーションしていくことが大事なんじゃないかなと思います。

 2つめが、将来の絵姿のところですね。成長事業にしっかり投資をしましょうといったときに、3事業抱えていて、3事業個別に運営してコングロマリット感が出てしまうと、資源が分散しているように見えてしまうので、あくまでピクスタ全社として、売上逓増、収益逓増するというモデルをどう見せられるか。

 例えば、今期待している成長事業としてfotowaがありますが、fotowaとPIXTAのプラットフォームそのものがどういうシナジーがあるのか? 例えば、ピクスタに投稿してくれているクリエイターが、fotowaのカメラマンとして活躍してくれているとか、fotowaを成長させていくときに子供のライフイベントのタイミングで写真を撮るだけでなく、その周辺の事業機会の取り込みもあると思うので、子供の成長のライフログをフォトブックにしていくとか、広がりを見せながら、しかも横軸で事業のシナジー、ピクスタ全社がプラットフォーム化していくという絵姿を見せることが大事だと思います。

 加えて、Snapmartはどう位置づけるのかや、横串を通してピクスタ全体でいい循環が生まれていてプラットフォーム化しているということを生み出せるか。

 量的なところでの売上逓増と、質的なところでの効率が上がって収益逓増っていうのを、全社一体としてどう見せられるかがポイントなんじゃないかなと思いました。

古俣:ありがとうございます。今お2人からもありましたが、「この規模において利益よりもトップラインの成長を優先すべき」というのは、まさにおっしゃるとおりかなと思っていて、その考え方を元に、自分たちも上場後にいろいろな事業を立ち上げて投資をしてきたわけです。

 大きくは上場後にPIXTA事業のアジア展開と、もう1つは新規事業の立ち上げですね。

 この2つに力を入れてきたものの、なかなかトップラインの成長と効率化による利益増にまだ結び付けられていないというのが1つ大きな問題なのかなと思っています。

 海外展開は、2015〜2016年ぐらいから本格化して、結果的には2019年に拠点撤退をしたわけですが、海外をメインで担当していた遠藤さんと内田さんに、どういう点がうまくいかなかったのか、コメントいただきたいんですが、遠藤さんどうでしょうか?

海外展開を振り返る

遠藤:そうですね、1番残念だったのが、成長率を大きくできなかったことです。

 その要因として考えられるのは、最初にPIXTAのプラットフォームをアジアに展開していく上で、PIXTAのシステム全体をローカライズして、現地で展開しようとしたことです。

 スタート段階はコストを抑えようというのもあって、既存のシステムをローカライズしたんですが、結果的にはそれが逆に足かせになってしまったように思います。PIXTAの国内事業が一定できあがっている段階だったので、どうしても日本側の施策に引っ張られてしまうとか、海外で伸ばすための開発やキャンペーンが機動的に実施できなかったかなと思います。

 もし進出前に戻れるとしたら、別のシステムでスタートして、そこに内部的に、例えばコンテンツを連携させていくことなどは可能だったのかなと思います。

古俣:なるほど、ありがとうございます。現地でコンテンツ開拓していた内田さんとしてはどうでしょうか?

内田:そうですね、遠藤さんのあとを引き継いで2018年から海外事業を見るようになって、プロダクトのローカライズは、その時点では一定進みましたが、現地の課題としてローカルのコンテンツが圧倒的に少なくて、現地のマーケットにまだまだ刺さらないというところがあったので、その改善のために、ローカルコンテンツ、アジアコンテンテンツ全般を獲得する必要があると思いました。

 しかし、実際やってみると、アジア各国それぞれローカル性が全然違うので、タイ・韓国・台湾それぞれでコンテンツを別軸で集めることになり、リソースが分散する状況が発生し、徒労に終わるということがありました。

 途中からアジア全般に共通して使えるようなあるゾーンを絞って面で取っていこうという戦略に切り替えたんですが、そうこうしているうちに、徐々に無料のサービスなど競合の環境も厳しくなり、コンテンツ開発がマーケットに刺さるところまで到達できなかったというのが、コンテンツの側面、およびクリエイターの獲得の側面です。

 結果的にクリエイターに価値をフィードバックできる構造をつくれなかった、日本での成功体験をアジアに向けて浸透させることがかなわなかったというのが私の敗戦の弁です。

古俣:ありがとうございます。株価的にいうと、最初にワッと下がったときに、韓国のTOPIC社を買収して参入するという意思決定があり、TOPIC社の赤字を取り込みながら投資も増やすというところで、大きな減益予想を発表したことが、株主のネガティブサプライズが起きたのかなと思っていまして。

 いったんしゃがんで海外向けに投資を増やし、飛躍していこうという狙いを、結果的に実現できなかった面はやはり大きかったなと思います。

 あとは新規事業ですね。上場翌年の2016年からfotowaの社内での立ち上げですとか、Snapmart事業を買収して子会社としてスタートしたりと、積極的にやってきていますが、立ち上がってはきているものの、スタートから5年以上たってもトップラインへの寄与とか利益貢献がまだ十分なされていないというのも、企業価値を上げられていない大きな課題の1つかなと思っています。

 コーポレート役員として恩田さん的にはどう思われているでしょうか?

新規事業への見立て

恩田:そうですね。ビジネスによっていつ黒字化するかはいろいろあると思うんですが、さっきの海外投資ともつながりますが、うまくいきそうな事業にもっと早くリソースを投入できたら黒字化できるスピードを早くできるのかなと。

 もちろんfotowa事業は市場が大きいので、大きく投資をして大きくリターンを得ようという考え方でやっていると思うんですが、もしかしたらもう少し早めにリソースをたくさん投入できたら黒字化する期間も早かったのかもしれません。

古俣:ただfotowaに関しては、けっこう早い段階から広告投資を多額で計上してきたり、人もそれなりに順調に増やしてはきたと思っているんですけれども。

恩田:開発は、PIXTAの開発部隊に比べると割合的にはすごく少ないかなと思ってまして、開発リソースをもっと早く投入できたら、開発ペースももっと早まったかなと感じます。

古俣:丸山さんはこれまで相当なベンチャー投資の経験がありますけど、新規事業として見たときに、これまでの経緯と現状はどう見られているでしょうか?

おもむろに上着を脱ぎだす社外取締役の丸山さん

丸山:そうですね、関わらせてもらってもうすぐ丸3年ぐらいになると思いますけど、恩田さんのいうように、リソースのかけ方がどうしてもスタートアップ的ではないというか、新規事業だけど少数精鋭でじっくりやってる感じがとってもしていて。

 特にfotowaとかSnapmartの打ち手の部分がけっこう限られちゃって、少しずつしか成長できていないように思います。

 もう少し人的リソースを含め、早めに短期集中で割り当てて一気に立ち上げることができれば、もっと違う状況になったのかなという気はしています。

 この3年ぐらい社内のいろんな人達と話をさせてもらって、非常に優秀な人が多いし、ここ1〜2年でとっても育ってきている感じがしています。

 そういう意味では非常に楽しみな状況になってきているので、fotowaとかSnapmartとか、今後伸ばしていかないといけない事業に優秀な人をもっと大胆に配置するみたいなことをやれれば、成長カーブももっと変わってくるんじゃないかなというのが1つ。

 あとは未上場の競合が比較的多い領域でもあるので、その人達が多額のお金を調達して人も広告も投下してくるみたいな状況の中で、我々としてどう戦っていくのかも、もっと考えないといけないかなと思ってます。

古俣:ありがとうございます。まだスタートアップと比べて大振りができてない、ということですね。

高宮:それでいうと、例えばサイバーエージェントは、メディアのアメブロの立ち上げの時もそうだし、ABEMAを立ち上げるときも、けっこうベンチャーらしい突っ込み方をしてるじゃないですか、あの大きな規模で。

 上場してるからできないという話ではなくて、トップのリーダーシップ、コミット、コミュニケーションだと思うんですよね。200億赤字を掘って、「黒字化しなかったら、責任をとって辞めます」と投資家の皆さんにコミットして、説明するっていうのをやっていました。大きく事業への先行投資をするというのを、どこまで社としてコミットして経営陣がそれをグイグイ推し進めていくかが大きいような気がしますね。

 ピクスタのみなさん、ちゃんとしてるじゃないですか(笑)。いい意味でも悪い意味でも、すごくきちんと守りに入る、そこをワイルドにちょっと大振りしてみるみたいなマインドを変えるのもありなのかなと。

古俣:そういう意味では、2021年には、fotowa事業に広告投資を合計3億円投資する計画を発表して、全社の利益を0でいくと。ある意味規律は働かせながらも大振りしたつもりです。

 その結果、一定レベルの手応えもありましたし、今後の勝ち筋を見つけられつつあります。

 ただ1つは、その投資によりfotowa事業及び全社的な業績がいつどのように成長してその姿を見せられるかどうか、それを蓋然性をもって投資家のみなさんに納得してもらえるかどうかがまだまだ弱いのかなと考えています。

丸山:そういう意味でいうと、トライアンドエラーをどんどんやっていかないといけないんだけど、その数が少ないように思います。

 例えばSnapmartの営業活動もそうだし、fotowaのプロモーションも、打ち手を打つまでに時間がかかっていますよね。それを打ってまた修正して次の打ち手へというサイクルが、まだじっくりやってる感じがあって、ここ今年やらなくちゃいけないよねっていうところにはもっと大胆な人の貼り付けをしていかないと、fotowaの予算が消化しきれなかったところも含めて課題かなと思っています。

古俣:なるほど、ありがとうございます。今何人かの方から、ちゃんとしているですとか、真面目にやりすぎているとかあったと思うんですけど、内田先生は社外取締役弁護士として、そのあたりのガバナンスや、リスクの取り方について、どういう印象でしょうか?

ガバナンスやリスクの取り方について

内田先生:そうですね、みなさん本当にちゃんとしているので、ある意味すごく安心感がありますね(笑)。ただもう少し冒険してもいいのかなという印象もあります。たぶんみなさん冒険してもやりすぎてしまうことはなさそうなので(笑)、ちょっとやりすぎかなと自分で思うぐらいでちょうどいいのかなという気はいたします。

古俣:ありがとうございます。ただ、実際にはけっこうリスクもあるかもしれないということで、いくつか持ってきたんですけれどもいいですか?

そして突如脱線しはじめる

古俣:まず、常勤役員の内田さんがですね、こういうFacebook投稿を年末にされてるんですね。

 投稿時間は深夜1時43分。写真は道玄坂。これは飲み会をしたあとに、内田さん湘南在住ですので、帰るのが面倒になって、フラフラ道玄坂をさまよっていたんでしょうか? 一応コロナも続いてるさなかに?

 こういった役員としてのリスクというかコンプライアンス的にはどう思われるでしょうか?

内田先生:たぶんきっといいコンテンツを探しに徘徊してたんじゃないかなという、ピクスタ愛を感じますが……(笑)。

古俣:問題はないということですね?

内田先生:まぁアップしなくてもいいのかなという気はしますね(笑)。

内田:あの、ちょっとよろしいでしょうか?

松本:え、コメントする気なの?

内田:いやこれ実はまだ夜7時ぐらいの写真で、投稿は家からしたんですよ。さすがにコロナが落ち着いていたとはいえ早く帰りましたよ……。※昨年の12月は蔓延防止措置も緊急事態宣言も出ていませんでした

古俣:なんだそうだったんですか。早く言ってくれればいいのに。

社外取締役 現役大食いファイターの真骨頂

古俣:あとこれあの、一応社内役員を監督する立場の社外役員の方の写真なんですけれども……。

 この丸山さんの大食いファイターならではのビフォーアフターの写真ですが。

 これ相当量ありますよね?

丸山:これ1.5kgぐらいですね

一同:1.5kg!?

松本:これちょっと目が逝ってる感じがするなぁ。

丸山:これはご飯を前にしてドーパミンがめっちゃ出てるんですね。

古俣:この過剰カロリー摂取のリスクというのは内田先生、コンプラ的な問題というのはあったりするんでしょうか?

内田先生:うーんそうですね、たしかに……。

古俣:あ、もう1枚あった。

丸山:あ、これは年始で毎年やってるやつですね。

内田先生:すごい、これは1人分なんですか?

丸山:1人分ですね。これ1kgぐらいなんで大したことはないですよ。

古俣:これにチャレンジするということ自体はどうなんでしょうか?

内田先生:そうですね……、チャレンジ自体は素晴らしいと思うんですが、まぁまだお若いので大丈夫かなと思いますが。

丸山:いやもういい年なんですよね(笑)。

古俣:ちょっと丸山さん自身が大振りしすぎですかね?

丸山:そうですね、社外役員としてやっぱり常に限界に挑戦するという範を示さないといけないかなと思いまして。

内田先生:なるほど、範を示してくれているわけですね。

丸山:そうですね、誰も見てないと思いますが(笑)。社内の役員の方々に、社外役員もがんばってるんだというところをちゃんと。

内田先生:なるほど、身をもって?

丸山:身を持って示して、常にやっぱり成長していかなくちゃいけないっていう。

古俣:違う意味の成長ですね。

古俣:まぁそもそも、この企画をやってる時点でコンプラ的にどうなのかっていう話もありますが。

想像を超える誤字脱字の数々

古俣:あともう1つちょっと、大きな課題というか問題があるかなと思ってまして、恩田さんが社内のコーポレート役員なんですけれども、ここに誤字脱字王と書いてあるとおり、とにかくひどい。社内のチャットが。

 ちょっと見てみますと、まずこういうのが。

 漢字仮名(=感じかな)。ちゃんと四字熟語になっているという。 あとこれがね、わからないんですよ。

 で、別に説明もしないし直さないっていう。周りが忖度しないといけないという状況です。

 ちゃんと周りが恩田さんに合わせるという。

 一番ひどいのが、恩田さんがお子さんの七五三をfotowaで撮影して、フォトブックつくったときに表紙に入れるお子さんの表紙の名前を間違えた。そしてそれを全親戚に配るっていう。

 さらにここも間違えるっていう。

松本:もともと恩田さんは金融機関出身の人ですよね?

恩田:はい、監査法人で監査してたんですけどね。

丸山:逆に短信の文章とか間違ってないのがすごいですよね。いや間違えてるんですかね?

恩田:あれ私がつくってないんで。

丸山:あぁそうか(笑)。

古俣:で、これが長じて納会の1コンテンツになってしまいまして。

松本:総括スペシャルっていうことは恩田さんの総括スペシャル?

古俣:恩田さん中心のですね。毎年すごい量が出てくるんで。まぁこのフリップをつくらされる総務チームもつらいですよね。

恩田:ほんと申し訳ないです。

釣りキチがSNS投稿しない訳

古俣:あとこれすごく余談ですけれども、高宮さんは、まぁいわゆる釣りキチでして。

松本:最近釣り行ってないんじゃない?

古俣:噂では、何かの理由で、SNSには一切投稿しないようにしていると。

松本:あぁだから行ってないように見えるんだ。

高宮:いや実はですね、ここ2〜3年ずっとFacebookには投稿していないのに、なぜか釣りのイメージがつきすぎて、「こないだすごいの釣ってましたよね」って言われて、どこで見てるんですかみたいな。

古俣:なんで投稿しないんでしたっけ?

高宮:釣りにはまり始めたころって喜んでドヤりたくなるじゃないですか。「これ釣ったどー」みたいな。そうすると、「高宮さん釣りばっかしてますよね? 上がっちゃったんですか?」みたいな。

「もう投資はしてないんですか?」みたいな感じになっちゃったんでこれはよくないと。

古俣:あぁなんかまともな理由なんですね割と。

高宮:あまりオチがない感じですいません(笑)。ちなみに、小学生の子供も釣り大好きで、相模湾のキハダマグロ釣りとかも一緒にいっています。

松本:なんかすごいお子さんへのスパルタ釣り教育だね。

丸山:英才教育ですね。

最後に 〜成長投資と利益拡大の両立〜

古俣:ではそろそろ最後のまとめに入りたいと思います。

松本:最後にいいですか?

 fotowaが始まったのって2016年ですよね。で、2017年ぐらいで私が一生懸命見てたのは、子ども写真スタジオ大手の売上と決算なんですよね。そのときって、430億ぐらい年商があって、その10%ぐらい取れば、うちの売上は倍どころじゃなくなるじゃんて役員会でずっと言ってたのを覚えてるんですけど、それが2021年の決算で360億になってて、70億落としてるんですよね。

 これって、もちろんコロナのインパクトがものすごくあると思うんですが、もう1つ要因があるとすれば少子化かなと。

 じゃあこの消えた70億が復活しないかっていうと、やっぱりコロナもおさまって、withコロナで子供の記念にみたいなやつって、絶対お金が動くところなんですよね。

 そのときに、やっぱりスタジオに行って、みんなで集まってやると、閉鎖した空間の中ってやっぱりコロナが怖いよねっていう雰囲気があるうちに、うちは感染対策バッチリのカメラマンがわざわざおもむいて、思い出を撮影できますみたいなのが、カルチャーとして定着できそうなチャンスがこの2〜3年でやってくるなとすごく思ってまして。

 なので、堅く投資するのもいいんだけど、いやもう文化つくるよみたいなところに振り切ってやっても全然いいんじゃないのかなと。

 あと5年経ったときに、スタジオで撮るのもいいけど、うちはカメラマン呼んでるからさっていう会話が親同士で成り立つようになったら、たぶんうちの売上ってそろそろ100億いきますよねみたいなところにきてると本気で思ってるので、そこにどう近づくためにどうお金と人を配分するかを、役員の英知を結集して考えていきたいなと本気で思ってますんでよろしくお願いします。

古俣:ありがとうございます。 今のコメントは、社内外の方々にとってすごく勇気づけられるなと思います。

丸山:そういう意味では、もっともっと人を採ったほうがいいなと。

 やっぱり伸びる会社って人がどんどん集まってきて、それでどんどん新しいことが生み出されて新しい仕掛けをしたりして、より伸びていくっていうところがあるし、文化をつくっていくのであれば、もっともっと優秀な人材というか、日本中からいろんな人達を集めて、一緒になって1つの事業というか文化をつくっていけるといいのかなと思っているので。

 去年からオフィスも小さくなってみんなリモートになっている分、柔軟な働き方を望む人たちを採りやすい環境でもあると思うので、もっと人を採るっていうことを意識するといいのかなと思っています。

古俣:ありがとうございます。fotowaは直近でもいい人材が入ってきてますので、今後も期待できるかなと思ってます。

 今日はいろいろな意見が出ましたが、まとめていくと、まずはやはり成長をどうつくっていくかというところかなと。

 投資ということもありますが、やはり丸山さんおっしゃるように、人材がまだまだ不足しており、特に戦略的に成長仮説を立てて実行していける人材不足かなと思っていまして、今後良い人材をしっかり採用していきたいと思います。

 特にfotowaに関しては、今日の議論を通じて再認識できましたが、文化をつくっていくということもそうですし、絶対にはずせないのは出張撮影分野で圧倒的なシェアとブランドを確立することかなと思っています。そこに向けて、現状よいポジションにいると思いますし、今後も手綱をゆるめずに打ち手をしっかり打っていこうと思います。

 そして改めてですが、今実行するべき成長投資の部分は確実に計画に入れた上で、全社的には毎年利益を積み上げていくと。そして利益の一部を株主還元にもつなげていくという流れは、規模の大小はあれど、ある意味上場企業としてあるべき姿なのかなと思っています。

 特にPIXTA事業は相当な効率化が進んでいまして、キャッシュカウとしてかなりの利益創出をしばらく続けられるようになってきましたし、fotowa、Snapmartも、最初はやはり効率悪い投資も多かったんですが、収益構造も徐々に改善し、大きく成長していける見通しも出てきました。

 そういった状況もあり、私としては、成長と利益はどちらも犠牲にすることなく、両立してやっていきたいと考えております。結果として企業価値と時価総額を向上させ、企業戦略としての選択肢を増やしてさらに成長につなげていくサイクルをつくっていきたいなと。

 今後も役員会で忌憚のない議論をしながら企業戦略の精度を高めていきたいと思います。 今日はありがとうございました!


 ということで、一切の忖度なしの90分間の激論の末にお昼どきを迎えて終了しました。

 これからも役員で健全な議論をしながら企業価値向上に邁進していきたいと思います。今後も応援何卒よろしくお願いします。

ついでにお辞儀させられる高宮さん

~ 完 ~


(企画・校正・執筆:代表取締役 古俣大介 演出・ヘアメイク:人事総務部 総務チーム 奥山千尋 細谷圭野 撮影:人事総務部 人事チーム 鈴木瑞穂 校正:経営企画部 広報グループ 小林順子)