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「クリエイティブ業界人必見! 2022年ビジュアルトレンド」開催しました

 2022年3月9日(水)に、デザイナーをはじめ、ビジュアル表現を通じて世の中に発信する生業の人々を対象にしたオンラインイベント「クリエイティブ業界人必見! 2022年ビジュアルトレンド」を開催しました。

 2022年の写真・イラストのトレンドを考察した「Creative Trend 2022」を深掘りすると共に、今年はアートディレクター・うざきひろみ氏をゲストに迎え、2022年のクリエイティブに何が求められていくのかを考察し、対談を行いました。

 当初は150名定員の予定でしたが、好評につき250名までに増席!
 過去最多の参加人数となった、イベント当日の様子をレポートします。

「Creative Trend(クリエイティブトレンド)」とは

 「Creative Trend」とは、社会背景と写真・イラストのビジュアルトレンドをかけ合わせて分析・考察した「次に求められるテーマとビジュアル表現」を指しています。

 PIXTAが持ちうるすべてのデータを活用・分析し、2022年のクリエイティブを担う写真・イラスト・グラフィックのトレンドを考察したものです。

 PIXTAが単なる便利で使いやすい素材サイトではなく、国内最大級の素材サイトとして膨大なデータを持つ「社会を映す鏡」であること、だからこそ、素材を購入してくださる方々にとって「新たな表現やデザインのインスピレーションを与えられる存在であること」を知ってもらい、PIXTAを通じて新たな気づきと発見を届けるためにはじめたプロジェクトです。

 2018年からスタートし、今年で4回目となります。

Creative Trend 2022のページ

 また購入者のみならず、PIXTAが発信することで、素材を制作するクリエイターさんたちの、次の制作のヒントにもなればという想いもあります。

 今年も検索キーワードの変化、ダウンロード素材の傾向、社会背景など、さまざまな観点から分析し、これからのテーマと表現を考察したものを発表しました。

社会情勢を表したトレンド、2022年に求められていくものとは

 第1部では、2022年はどのようなビジュアルが求められていくのかを、4つのテーマトレンドと、3つの表現トレンドの2軸で発表。

 1つ目のテーマトレンドでは、今の社会情勢や共感の風潮を表しているビジュアルに注目が集まっていると分析されました。

 例えば、PIXTAでよく検索される笑顔の分野においては、より自然な「微笑」が検索ワードとして上昇しているのも一つのポイント。まるで隣にいる人を見ているような、共感しやすいリアルさがトレンドの一つとして挙げられました。

テーマトレンドの一つ「わたし、だけじゃない」

 他にもトレンドのリバイバルや、後々のクロストークでも話題にあがる「誰もがクリエイターになれる世界」についても、時代の流れに触れながら解説されました。

 2つ目の表現トレンドでは、広告もコンマ1秒を奪い合う時代の今、より受け手に伝わりやすい表現に注目が集まっていると分析。

 例えば、表現トレンドの一つである「漫画とアニメ」は、伝えたい情報をわかりやすく、親しみやすい手段として注目されています。特に重いテーマや難しい内容は、漫画やアニメで表現した方が、受け手側は受けとりやすいという点も、注目されている要因の一つであると解説されました。

表現トレンドの一つ「漫画とアニメ」

 全体を通して、コロナ禍によって変化した人々の感情や、社会課題、時代の流れによる変化がビジュアルにも投影された予測結果となりました。

 誰もが表現する術を持ち、ビジュアルの流通量が圧倒的に高まる現代。多様な人々が共感・共存できるビジュアル作りが今後ますます求められていきそうです。

クロストークで、第一線で活躍する方の考えを深掘りしてみる

 第2部は、アートディレクター・うざきひろみ氏(@uromi_mottsu)をゲストに迎え、PIXTAのデザイナー・小林万梨恵とクロストークを実施。

 「Creative Trend 2022」の発表をふまえ、2022年のクリエイティブに何が求められていくのか、うざきひろみ氏の考えや大切にしていることについて対談しました。

アートディレクター うざきひろみ氏

 冒頭では、Creative Trend 2022のテーマトレンドの1つ「誰もがクリエイターになれる世界」について触れ、「クリエイターになるためには、行動力と勇気が必要な時代になってきています」と語りました。

 以前は場数を踏んだり、美大を出ないとなれない職業というイメージだったものが、時代の流れとともに変わってきていること。今までは「会社員だから」という意識が強くて個人的な発信は控えていた部分があったけれど、時代の流れも変わり「いち会社員ではあるが、いちクリエイターでもある」ということを会社も認めてくれるようになったこと。発信は勇気がいることだったけれど、SNSを通じて個人で発信していくことは大事であること……などと、自身の体験を織り交ぜてお話しいただきました。

 その後事前に募集した質問や、イベント中に寄せられた質問にもたっぷり回答。

  • 制作時にトレンドは気にしているか

  • インプットはどうしているか

  • 良いデザイナーになるために日々取り組んでいることは?

  • ビジュアルをつくり込むときに心がけていることは?

などなど、作品のヒントや、これまでの仕事の裏話、どういう考えを持って取り組んでいるか……といった「ここだけの話」が盛りだくさん。

 ビジュアルをつくり込む過程では、「整理整頓しすぎない」「迷ったら違和感のある方を選ぶ」といったキーワードも複数出てきました。デザインを学ぶクリエイターにとって、新たな視点や発見、学びにつながることも多くあったのではないでしょうか。

 1時間以上にわたり、第一線で活躍する、うざきひろみ氏の考えをじっくり聞くことができる貴重な時間となりました。

ストックフォトは社会の写し鏡。ビジュアル流通量が多いPIXTAだからわかること

 「Creative Trend」を発表できることも、PIXTAでご活躍いただくクリエイターの皆さまと、ご愛顧いただく購入者の皆さまがあってこそ。多くの方にご参加いただいたことに感謝の気持ちを抱きながら、イベントは幕を閉じました。

 終了後のアンケートでいただいた感想を、一部抜粋してご紹介します。

  • トレンドを言語化・定量化いただき、表現する際の参考になりました。

  • ただ素材を使わせていただいてたので、PIXTAの社員の方がまったく見えず温度感がわかりませんでしたが、今回の特設サイトのPOPな雰囲気で(個人的に好きなデザインだったのもあり)ガラッと印象が変わったと思います。

  • 学生でも参加することができ、大変貴重な機会になりました。

  • 第一線で活躍されている方のリアルなお話が聞けて良かったです。

 世の中にさまざまな「トレンド」があるように、写真やイラスト、デザインの世界にもトレンドは存在します。 もちろん、そのビジュアルを見てほしいターゲットによってもさまざまな違いはあるとは思いますが、社会の大きな流れと共に、微妙に変化し続けるビジュアルトレンドは、その時々の人々の心の声に通じているのかもしれません。

 ビジュアルが持つ説明力や使いやすさだけでなく、社会と照らして共感度の高いビジュアルを活用していく上で、PIXTAとPIXTAのCreative Trend がお役に立てたら幸いです。

 

(執筆:人事総務部 竹下菜桜子)

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