企業理念に込めた想い 〜私たちが「才能をつなぐ」理由〜
8月25日で創業19年を迎えたピクスタ。
20年目へと向けて、改めて創業者にして代表取締役社長・古俣が、理念に込めた想いを語ります。
無数の埋もれた才能と情熱との出会い
ピクスタ株式会社は8月25日で創立19周年を迎えました。
19年間は長くもあり短くもあった気がします。
ピクスタは「世の中に埋もれたクリエイター」の存在に気づいたことで生まれた企業です。
まだSNSもない、インターネットが普及し始めた2005年。1日に何百枚と高品質なデジタル写真が投稿されている写真掲示板を見つけたことが、きっかけでした。
ただ写真好きたちが集って、自分が撮った写真を見せ合う場所。だけど「自分の作品を見て!」という強烈な情熱で溢れていました。
インターネットと共にデジタル一眼レフカメラが普及したことで、名もなきクリエイターたちが無数に生まれていたのです。
世の中には、才能や情熱を持った人たちが無数にいる。
でも、そのほとんどは埋もれてしまっている。
写真掲示板から訴えかける彼らの「自分の作品を誰かに見てもらいたい」「評価してもらいたい」という強い想いに胸を打たれ、どうしたら彼らの才能を社会に繋げられるだろうかと考えるようになりました。どうしたら、彼らに活躍の機会を提供できるだろうかと。
この原点の想いこそが「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という企業理念です。
折れかけた心を支えてくれたもの
彼らの才能を社会につなげたい一心で始めたのが、自分が撮った写真・動画、制作したイラストを誰でも販売できるデジタル素材のマーケットプレイス「PIXTA」です。
最初の数年間は、大変でした。ほとんど売れないからです。
周囲にも、投資家さんたちにも「素人の写真なんて、誰が買うんだ」と言われました。誰に話しても「うまくいくとは思えない」と言われました。白状すると、私自身も自信なんてありませんでした。心が折れかけたこともあります。
それでも信じて立ち向かえたのは、1円も売れないのに、作品を投稿し続けてくれるクリエイターさんたちがいたからでした。ひとり、またひとりと参加するクリエイターが増え、作品が増え続ける毎に、その情熱に打たれ、勇気をもらいました。
彼らに報いたい一心で、試行錯誤を重ね、少しずつ売上が上向いていった時も、最初は信じられませんでした。
当時は、毎日投稿されてくる作品を眺め、日々売れていく作品を見ては、クリエイターさんの喜ぶ顔を想像して、自分も嬉しくなったものです。そのうち、売れていく作品数が数百、数千、数万になって、見きれなくなってしまいましたが、今でも、SNSや各部署のメンバーを通じてクリエイターさんの喜びの声や、活躍の話を見聞きするたびに、じわりと胸が熱くなります。
ピクスタが提供するのは“悔いのない人生”のための「機会」
創業時の想いは、今も変わらず、私の原動力です。
その想いで、PIXTAの他にも複数のプラットフォームを展開してきました。
企業の撮影ニーズに応えて出張撮影をおこなう「PIXTAオンデマンド」
企業のオリジナルストックフォトをプロデュースする「PIXTAカスタム」
家族・子ども写真の出張撮影をおこなう「fotowa」
各事業を通じて、クリエイターが自分の才能を活かせる喜びや、やりがい・生きがいを感じてもらいたい。
そして、彼らと出会い、彼らの作品を通じて生まれる感動を増やしたい。
そうすれば、この世界は、生きがいと喜びに満ちていくはずです。
時代の変化と共に、幸せの定義も変化しました。それはモノ消費からコト消費、トキ消費からイミ消費へと消費行動の移り変わりにも表れているように思います。
変わらないことがあるとすれば「いかに充実した人生にできるか」かもしれません。
「悔いのない人生を送りたい」と考える人も多いでしょう。
悔いのない人生とは何か。やってみたいと思う情熱の火を、何事かを理由に消してしまうのではなく、やってみるという選択肢を選び続けられることではないかと、私は思います。
自分の中の才能や情熱に気づき、それを発揮できる機会に飛び込んでみること。その挑戦から生まれた「次はこうしてみよう」や「次はあれやってみたい」という情熱は、また次の挑戦へと繋がっていくはずです。その連続こそが、やりがいや生きがいで、その過程にある小さな達成や新たな出会いが喜びと感動を生む。それこそが、悔いのない、充実した人生ではないか。
そう考えるから、ピクスタは「やってみたい」の受け皿となる機会として、様々な「才能を発揮できる機会」と「才能とつながれる機会」をつくり続けているのです。
誰もが今日より明日の自分を好きでいられるような、悔いのない人生に満ちた、ポジティブな世界をつくるために。
共感してくれる心強いメンバーたちと共に
ピクスタの強みは、理念を体現してくれるメンバーが集まっていることです。理念に共感して入社してくれるから、私と同じ様な気持ちでクリエイターを尊重して接してくれるし、彼らの才能を世の中につなげるというピュアな想いで仕事をしてくれています。
19年前に1人で始めたこの会社に、同じ未来を信じる仲間が増えてくれることは、とても心強く、本当に嬉しいことです。
「多くのクリエイターさんが活躍してくれることが嬉しい」と感じてくれるメンバーたちがいるからこそ、今後も各事業を通じて、より多くの才能をつなぐことを目指していけます。
今あるプラットフォームでより多くの才能をつなぐ(取引量を拡大していく)こと、新たな分野の才能を活かす機会を生み出していくこと。
その挑戦もまた、やりがいです。
これからも「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という理念を大切にしながら、人々に機会を提供していきたいと思います。
19年間支えてくれたクリエイターと顧客の皆様、ピクスタメンバーのみなさん、株主の皆様本当にありがとうございます。
これからも引き続きよろしくお願いします。
(執筆:代表取締役社長 古俣大介 / 撮影:PIXTAオンデマンド)