【社員インタビュー】デザインの役割についてデザイナーが考えていること
インテリアへの興味から始まったデザイナーのキャリア
ーー小川さんはいつからデザインの仕事をしているのですか?
10年以上前からですね。もともと建築に興味があって、インテリアデザインの学校に入ったのですが、近くにあったレコード屋や古本屋に通ってデザインに触れるうちに、自分でも作れたら楽しそうだなと思い、ビジュアルデザインに強く興味を持つようになりました。
PhotoshopやIllustratorを買って、独学で作品を作るようになりました。その後、制作会社に入社して、Flashを使ったモバイルコンテンツ、紙媒体、Webなどのデザインをするようになりました。
少人数の会社だったので、デザインするだけではなくクライアントに話を聞きに行くこともでき、やりがいも楽しさも感じていました。限られた人しか行けない展示会に呼んでもらえたりと、役得なこともありましたし(笑)。でも、そのうち自分が作ったものが本当に効果があったのか、作った後を見てみたいと考えるようになっていました。
そんなときにタイミングよくピクスタからスカウトがきて、トントン拍子に選考が進んだんです。コーディングスキルも伸ばすことができ、改善のプロセスにも関わることができる環境だと思い、入社を決めました。
ーー実際に入社してみてどうでしたか?
デザイナーの宇田川やディレクターの宮前らとPIXTAの開発に携わりました。当時は、デザイナーとエンジニアは別の部署で、スクラム導入前だったこともあり、ウォーターフォールに近い進め方だったと思います。コーディングなど未経験のこともありましたが、書籍や実務を通して身に付けました。
デザイナーとしての幅を広げたピクスタでの7年間
ーー2015年にピクスタは東証マザーズに上場し、海外展開や新規事業fotowaの立ち上げなど、変革期を迎えました。fotowaのデザインを担当するにあたって、手を挙げたのですか?
はい。新規事業に携わりたい、とアピールしました。それまで新規事業のデザインはやったことがなかったですし、0から考えられるのが面白そうだなと思っていました。この間(2020年2月29日)、4周年を迎えられて本当に感慨深いです。
ーーそうですよね! 本当にめでたいです。
PIXTAとfotowaのデザイン業務には、どんな違いがありましたか?
振り返ると、fotowaでは、新しく経験することが多かったです。
例えば、2016年当時は、PIXTAでは取り入れていなかったプロトタイピングや、実用最小限の製品を作りユーザーの反応を計測し学習していくリーン・スタートアップなどを実践しました。
PIXTAでは、データドリブンで開発をしていきますが、立ち上げ期のfotowaの場合は、活用できる数字のデータが少ないこともあり、ユーザーの行動や心理などを定性分析し課題抽出することが多かったです。
それと、fotowaはC向けのサービスなのでユーザーから感想や意見をいただくことが多いのですが、やはり良い反応があったときは嬉しいですね。うまくいかなかった場合でも次はこうしてみようと試行錯誤する時間も楽しいです。
ーー小川さん自身、役割をどんどん広げてきたんですね。
そうですね。特に、fotowaに異動してからデザイナーとしてのマインドが変わりました。正しいターゲットに正しい価値を届けるために、「ユーザーが抱えている問題は何か」「それをどのように解決するか」など、よりユーザー視点でデザインを考え抜くようになりましたし、チームが拡大する中でチームビルディングにも積極的に関わってきました。
一般的にデザイナーの仕事は見た目を良くするという印象が強いと思いますが、これはデザインプロセスにおける最後の段階です。デザイナーの役割は、戦略(目的・ユーザーのニーズ)や要件(目的を達成するための機能・コンテンツ)など抽象度の高い情報を具体化することでチームが共創しやすい状態をつくり、課題解決を推進していくことだと考えています。
これからを見据えて思うこと
ーーそういう経験をすると、今後新規事業を立ち上げる際にも活きそうですね。小川さんの今後のビジョンはありますか?
fotowaに限らず、プロダクトが持つ課題を解決できるようサポートする働きや、デザイナーがさらに活躍の場を広げられるよう、より成長や共創しやすい環境をつくっていきたいと考えています。
ーー自分で手を動かしたい! という欲求はないですか?
なくはないですが、本業以外にも音楽やアパレルのデザインの仕事をやっているので満たされています(笑)。
ーー今後入社するデザイナーに向けてのメッセージをお願いします!
デザイナーが関わる領域や役割はどんどん広がっていっています。多様化するキャリアを見据え、いま持っているスキルを軸足に置き、領域を限定せず新たなスキルを身につけていくことが重要になってくると思います。未知の分野にも挑戦し、共に成長していければ嬉しいです。
私たちとピクスタで一緒にデザインをしませんか?
(インタビュー、執筆、撮影:戦略人事部 採用担当 鈴木 瑞穂)