フルリモート・オンラインでも社内イベントを成功させる方法
今年2月にオフィスを縮小移転して以来、ピクスタの働き方や社風について取材していただくことが増えています。
リモートワーク主体の働き方になって、地方に移住した人の話や、リモートワーク手当、中抜けもOKなスーパーフレックス制度など、ピクスタの柔軟な働き方をお話すると、必ず質問されるのが「社内コミュニケーション」について。
ピクスタでは社内コミュニケーションも様々な工夫をしていますが、そのひとつが、半期に1度開催される「納会」です。お話するたびに「楽しそう!」と言っていただけるので、オンラインでは2度目の開催となった6月の納会についても、今更ですが紹介したいと思います。
そもそも「何のために行うのか」から考える
何をするにも目的の設定からです。漠然と「社内コミュニケーションのため」と位置づけるのでは不十分。どうなればゴールなのかを設定します。
納会の目的は、オンラインでもオフラインでも「一同に会し、ピクスタに所属している一体感や帰属意識を持つこと」が目的。その上で、6月は上期納めでもあり、下期に向けてまた頑張るスタートでもあるタイミングなので、「上期を振り返り、下期に向けてやる気・モチベーションが上がること」をゴールに定めました。
とはいえ、楽しくなければ納会ではない!
仕事も遊びも全力でやりつつ、ちゃんと、普段交流のない他部署のメンバーのことも知れて、上期頑張ったこともわかって、下期に向かって気持ちが上向く、そんなプログラムを考えなければなりません。
そこで、納会運営チームが考えたのが、こちらのプログラムでした。
他部署の働きが見えづらいからこそ「ありがとう」を伝える場に
プログラム1つ目は「ピクスタラジオ」。事前にメンバーから、ちょっとしたことから大きなことまで、なんでも良いので「あの人に伝えたい”ありがとう”」をラジオの投稿コーナーに見立てて募集。
いつも郵便物を仕分けてくれてありがとうございます!
マニュアル整備してくれたおかげで業務がカオスにならずに済んでいます、ありがとうございます!
相談のたびに、迅速な確認・アドバイスをいただけること、とても助かっています。
いつも優しい言葉をかけてくれてありがとうございます
などなど、ほっこりするメッセージを一通一通紹介しながら、お礼を受け取ったメンバーに感想やその時の状況などを聞いていきました。
同様に、メッセージを募集した「教えて!気になるあのひとの◯◯」のコーナーでは、噂で聞きかじったメンバーのエピソードを公開質問するコーナー。
猫飼ってるってきいたけど、どんな猫か教えて!
断酒したって本当?どうして!?
Slackの絵文字誰がつくっているの?
入籍したってきいたけど、お相手は……?
などなど、業務とはまるで関係ないけれど、地味に気になってる話題で、大いに盛り上がりました。
盛り上がる仕掛けは「リアクションの可視化」
オンラインだと、どうしても双方向コミュニケーションしづらいという難点があります。かといって一方的に話すだけの完全ラジオタイプだけでは、目的である「一体感」は得づらい。
そこで考えたのが、前回の納会でも好評だった「おそろいのZoom背景」と「コメントスクリーン」。
これなら、スタンプで拍手やハートマークで簡単にリアクションできる上に、文字をみんながみている画面上に写すことができます。
流れてくるみんなのコメントをみながら、司会進行役も質問を加えたりすることで、擬似的な双方向コミュニケーションを実現。社内のニコ生放送のような状況を作って、一体感を得やすくしています。
背景をお揃いにすることで、イベント参加感も出るし、画面の統一感も出て一石二鳥です。
上期を振り返るための「上期クイズ」
場があたたまったところで、今度はチーム対抗の「上期クイズ」です。チーム分けにも「社内コミュニケーション」の一工夫。普段働く同じ部署のメンバーではなく、他部署も織り交ぜたチームを編成してのチャレンジ。
とはいえ、即席のチームでいきなり協力してクイズを解けと言われても、なかなかコミュニケーションも取りづらいはず。ということで、ピクスタの社内コミュニケーション施策のひとつで、2ヶ月に1度開催している「PIXTA WAY」に照らして自身を振り返る、通称「WA振り返りミーティング」で組んでいる、5〜6名の他部署混合のグループでクイズに挑んでもらうことに。
これなら、普段接点はないけれど、2ヶ月に1度は顔を合わせてきたメンバーなので、少しは話しやすいはずという配慮でもあり、クイズを存分に楽しんでもらうための仕掛け。
クイズは様々な部署の上期の出来事を中心に出題することで、知っているようで知らない他部署の動向を振り返ってもらいました。
最後の仕上げは「下期に向けたやる気醸成」
そして、今回の納会のゴールでもある「下期に向けたやる気醸成」。こちらもクイズ形式でチャレンジしてもらいました。今度は、部署対抗戦です。
事前に「下期に取り組むことに関するクイズを1問4択で出題してください。他のチームが解けなかったら加点します」と通達した上で、各部署に依頼してありました。
おかげで、各部署で納会に向けた「クイズを考える会」が臨時で開かれるなど、普段、業務の話ばかりになりがちな部内コミュニケーションにも一役買うことに。
そして納会当日、各部署の特色がよく出た難問の数々に、みんなが頭を悩ませるという展開になったのでした。
この「問題を読んで解くことで、他部署の下期の取り組みがなんとなく知れる」という仕掛けは大成功。終了後のアンケートでは、
なんとなくですが他チームの今後の取り組みについて把握でき、自分たちも負けてられないなという気持ちになった。
自分たちの部署も頑張ろうと思うきっかけになった。
皆さんの頑張りや各部署で様々な施策をされることを伺えて、頑張らねばとモチベーションにつながりました!
普段は接点のない事業部の取り組みを知れたのが良かった。
という感想も得られ、今回の納会もまずまず目的達成できました。
リモートワークでも工夫次第で社内イベントは盛り上がれる!
リモートワークが推奨されるコロナ禍で、働き方もニューノーマルへと変化していく必要があります。もちろん、業種によっては難しい企業もあるでしょう。やろうと思えばできる業種の方々も、非対面のマネジメントや社内コミュニケーションの低下に不安を覚える方も多いでしょう。
確かに、話さずとも顔をみれば様子が分かるという、同じ空間に居ることによる情報量の多さやメリットも十分理解できます。だからリモートワークが至上とは思いません。だけど、今はそれが求められていて、少なくとも当社では、メンバーが「自由な働き方」の恩恵を享受しながら、着々と事業を磨いています。今まで採用できなかったような地方在住のメンバーがジョインしたり、退職することなくUターンが可能になったり、住みたい場所で暮らしながら、自分が集中できる時間に仕事ができるのも、リモートワーク主体の働き方のおかげです。
できない理由はきっといくらでもあります。でも、どうすればできるかを前向きに考えれば、難しいと思われがちなオンラインでの社内コミュニケーションで、楽しみながらモチベーションアップもしていける、ひとつの事例として参考になれば幸いです。
(執筆:経営企画部 広報グループ 小林順子 撮影:戦略人事部 採用担当 鈴木瑞穂)