組織を立て直す! 学習する組織への変革を担う新・人事総務部長の挑戦
ピクスタの「組織戦略の立て直し」をミッションに、2022年9月に人事総務部長として入社した竹内。ピクスタの屋台骨を再構築する重要かつ重大な課題に、どう立ち向かうのか。
竹内のこれまでのキャリアとピクスタとの出会いを振り返りながら、ピクスタ組織の現在地と、これからの展望を聞きました。
ボトムアップ文化で自律自走がピクスタの魅力。一方の課題とは?
――入社して約9ヶ月ですが、竹内さんからみて、ピクスタはどのような組織に見えていますか?
最も特徴的なのは「ボトムアップ文化」ですね。ひとりひとり、自分を発信する機会が多いので、結果的に個々人の成長に繋がっている印象です。
たとえば「今後の事業について考える会」が、有志メンバーで自発的に開催されるのもピクスタならではだと思います。有志であるがゆえに、事業部内メンバーにとどまらず、他部署のメンバーも参加できるオープンで柔軟な機会になっています。
トップダウンだとこうはいきませんよね。指示された範囲で動くだけになりがちなので、イノベーティブなことは起きづらくなります。
ボトムアップ文化だからこそ、ひとりひとりが事業や企業にとって良い取り組みをしようと考えて、チャレンジしていく。それによってまた個人が成長し、企業の成長に繋がっているところが、ピクスタ組織の特徴であり、魅力だと感じています。
――長所と短所は表裏一体とも言いますが、一方で見えている課題はありますか?
そうですね。自律自走ができない人に、成長の機会を与えにくいことです。
自ら動かなければ良い仕事は回ってこないし、成長する機会も得づらい。
延々と自律自走できる人もいますが、多くの人は、定期的にキャリア形成を考える機会を設けないと迷走してしまうんですよね。
今のピクスタには、キャリアについて改めて考える機会やそのヒント、経験となる異動制度もありません。変革を求められている今だからこそ、定期的にキャリア形成を考える機会を提供していきたいと考えています。
ミッションは「組織戦略の立て直し」、より大きなインパクトをもたらすために。
――「変革を求められている」という言葉が出ましたが、そもそも「組織戦略の再構築」を期待されての入社だったとうかがいました。
ピクスタは、ビジネスモデルとして秀逸で、潤沢な資金を踏まえて新規事業を成長させていく経営戦略や、各事業戦略も納得のいくものです。一方で、組織・人をどう活かすかという点が弱い。
セオリーとしては、経営戦略があり、事業戦略があり、それを遂行するための人事戦略が必要ですが、この人事戦略が弱いがために機能不全を起こしていることが課題です。人事戦略を立て直し、人という経営資源の価値を最大化できる環境を構築することで、事業戦略と正しくつないでいくことが今のピクスタに必要なことであり、私に求められているミッションだと捉えました。
――「立て直す」のは、ゼロから作るよりも相当な労力が必要そうですが、あえてピクスタでそのミッションに立ち向かおうと思った理由は何ですか?
自分が関わることで最もインパクトを与えられると思ったからです。
これまで、スタートアップでゼロから立ち上げるフェーズも、企業の成長と共に作り上げたものを変化させるフェーズも、大企業の限られた裁量の中で最適化を目指すフェーズも一通り経験してきましたが、最も面白みを感じたのが「変化させる」というフェーズだったんです。
ゼロから作るフェーズは、人事戦略に合わせて人が採用され組織されていくので、無から有の変化しか見えません。一方、既にある人事戦略に則って、人・組織がある程度できあがっている状態から「新たに立て直す」と、今いる人の変化量が見えます。人や組織の変化を肌で感じられるのは、ワクワクしますし、やりがいもあります。
ピクスタはまさに、上場を経て一定の安定期にいますが、これから変革期を迎えて「立て直し」という変化が求められているタイミングです。裁量を持ってこれに挑める機会は、むしろ魅力的でした。
あとは、当然ですが理念への共感ですね。私も写真が好きで自分でも趣味で、撮り歩いたりしているんですよ。
それと「人」です。
人事は、経営陣といかに協業できるかが大事です。その点、ピクスタの経営陣は、自分の経験や考えを受け止めてくれますし、話し合いながら進めていける柔軟さがあります。
素晴らしい理念と秀逸なビジネスモデル、経営戦略・事業戦略があり、柔軟性をもった経営陣と個々に優れた若手メンバーたちがいて、その全体最適を図りながら裁量を持って人事戦略を立て直す。相応の責任もプレッシャーも伴いますが、だからこそ「面白い」と思ったんです。
キャリアを振り返る:営業から人事のスペシャリストへの軌跡
――人事として様々な経験をされてきたそうですが、改めて、これまでのキャリアを教えてください。
新卒で入社したのは、大手通信会社でした。業界ではNo.2か3か、といった立ち位置で、No.1の座を奪いに行くポジショニングに惹かれて入りました。実は、入社した当時は営業担当で、飛び込み営業もアポ電もガンガンやっていたんです。契約がとれなくて、上司から怒られたりもしましたね(苦笑)。
人事の道に足を踏み入れたのは、法人営業でカスタマーサクセスのような業務に従事していたころに、販売するためにはパートナー企業のチーム体制などの環境整備や、育成も必要だと思って、色々とサポートしたことがきっかけです。おかげで販売実績も上がり、それが評価されて、営業部の部門人事を任されるようになったんです。
人と組織が変わることで、営業力が上がっていくことを体感して、人事の道に進もうと決めました。
――それで、人事を軸に転職されたんですね。
はい。2社目は、ベンチャー企業の人事担当として入り、採用も労務も組織開発も、あらゆる人事スキルを一通り網羅することになりました。大変でしたが、おかげで何でも「ひとりでやり切る力」は身につきましたね。
人事ではありましたが、応援と称して、事業部の販促活動のサポートに入ることもあったので、もはや何でも屋でしたが、事業活動を共にしながら人事として貢献できることを磨けたのは良い経験になりました。
一定の実力がついたことや、複数の取引先や知人から私に人事領域で力を貸してほしいと声をかけられるようになったのを機に、2017年にフリーランスの人事コンサルタントとして独立しました。
ところが2020年にコロナ禍になって日本経済全体が不安定になったことで、もう一度企業の人事担当として安定した方がいいかなと考えたことと、大企業での人事を改めて経験してみたくて大手SIer事業会社の人事リーダーとして入社しました。
大手ならではの縦割り組織の限られた裁量の中で最適化させるという経験はできましたが、一度、ベンチャー企業やフリーランスで、やりたいこと・やった方が良いことを提案・実行できる経験をしてしまった身には、レガシーな組織文化は性に合わなかったんですね。
自分が関わることで、より大きな変化を与えたい、その裁量が与えられた環境で力を尽くしたいと考えた時に、出会ったのがピクスタでした。
これからの、あるべき組織像「学習する組織」とは
――そんな竹内さんが、今、考えている「ピクスタの未来のために、あるべき組織像」を教えてください。
ピーター・センゲが提唱する「学習する組織」という概念があります。先行き不透明な状況下で、経営・組織を抜本的に問い直すために提唱されたもので、組織として学習しながら、体系立ててゴールに向かう道筋を設けるものです。
ゴールに向かう道のりの中では、様々な課題に遭遇します。その課題を解決できる力を持てるように組織として変革していくことが必要だと思っています。
今もピクスタは「自律自走」の組織ですが、これから目指したいのは、もうワンランク、ツーランク上の「自律自走」です。
ピクスタのメンバーは、内に情熱を持っている人が多い。その情熱を解き放って、チャレンジできる状態にしたいんです。そして、それが会社の利益にダイレクトに反映される組織になることを目指したいと考えています。
――その実現に向けて、今後取り組もうとしていることは何ですか?
一言で言えば、考える機会の永続的な提供です。
メンバーひとりひとりの視座を上げ、視野を広げること。それによって、ボトムアップ組織の「ボトム」で行われる議論の質を向上させ、組織全体の質を向上させます。
そのためには、メンバーが触れる情報の流通設計も必要ですし、情報を発信する側の経営陣の意識改革も必要です。
個人の成長を促し、組織を成長させ、その価値を社内外に浸透させていくこと。言葉にすると絵に描いた餅のようですが、これを実現させることこそ「変革」であり、私に課せられたミッションだと考えています。
変革の先にしか見えない景色を、共に見るために。
――最後に、社内メンバーやこれからピクスタにジョインするかもしれない未来のメンバーに向けて、メッセージをお願いします。
変革期には「変わっていく大変さ」があります。個々人の考え方や職務も、働くチームの方針も柔軟に変えていきながら、新しいことへのチャレンジをしていかなければなりません。でも、そういう機会に触れることで、渦中にいる時は気づけなくても、振り返った時に自分のキャリアと成長を実感できるはずです。その時になって、得られる達成感もあるでしょう。それを得られたことは、きっと今後の自身の人生の中で大切な経験になると思います。
大変なことは多いかもしれませんが、得られる達成感と個人の成長を大切にできるメンバーと、これからも一緒に働いていきたいと思っています!
――ありがとうございました。
\新・人事総務部長と共に/
変革期のピクスタで共にワクワクしながら働きませんか?
(インタビュー・執筆:広報グループ 小林順子 / 撮影:fotowa事業部 戸田 優輝)