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変化なくして成長なし |『勝ち続ける意志力』

 ピクスタのブレーンである経営陣やリーダーたちが影響を受けた本を紹介するコーナー。今回、紹介するのは、取締役兼コーポレート本部長 恩田よりこの一冊です。

恩田 茂穂(Shigeo Onda)
ピクスタ株式会社 取締役 兼コーポレート本部長

1972年4月生まれ。 横浜国立大学大学院卒業後に国際証券株式会社(現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券)を経て、2000年に株式会社ガイアックスに入社。2004年、中央青山監査法人、2007年、新日本監査法人に入所し、会計監査、会計アドバイザリー業務等に従事。2011年、ピクスタ株式会社に入社、2015年3月取締役に就任。現在、コーポレート本部長、兼、管理部長としてバックオフィスを統括している。

どんな本か

 プロゲーマーである梅原大吾氏が、格闘ゲームで世界一になるために、どのように考え、どう鍛錬したかを自ら描き下ろした書籍。

 ゲームの話ですが、ビジネスパーソンとしての基本的な仕事への向き合い方にもつながる内容が多く、働くうえでのヒントがふんだんに書かれています。

所感

 会社の規模も大きくなり、上場準備などで本格的に忙しくなってきたときに、仕事のやり方について書かれた本をいろいろ読んでるときに巡り合った書籍です。

 私は全くゲームをやらないので、軽い気持ちで手にとったんですが、著者のストイックなまでのゲームへの向き合い方から、仕事をするうえでの、マインドや行動についてのヒントを得ることができました。

勝ち続けるには

 結果が出なかったとき、どう受け止めるかでその後の歩みは変わってくる。あのときはたまたま負けただけだったんだと運のせいにするか、このゲームが悪いと責任転嫁するか、相手が強かっただけだと諦めるか、自分も年を取ったと頭を抱えるか。だが、そのように一時の感情に流されるのではなく、事実を受け止めて分析することが大事なのである。

――「第2章 99.9%の人は勝ち続けられないー勝ち続けるには」より引用

変化なくして成長なし

僕にとっての正しい努力。それはズバリ、変化することだ。昨日と同じ自分でいない──。そんな意識が自分を成長させてくれる。ゲームの世界においては、変化なくして成長はない。

――「第2章 99.9%の人は勝ち続けられないー変化なくして成長なし」より引用

  人間どうしても今の環境が過ごしやすく、現状を受け入れやすくなりますが、ゲームの世界と同様にIT業界も変化が大きいので、身につまされる思いになりました。いまでも、たまに立ち止まり、自分は変化をしてるのかと自問しています。 

「気になること」をメモする

その瞬間、直感的に感じたことを疑わずにメモしておけば、時間が経ってもその問題と向き合うことができる。
 ほんの些細なことでも必ずメモして、気掛かりを解消しておかなければならない。 小さな違和感を見逃さない細心の注意があれば、強い立場を守ることができる。 

――「第2章 99.9%の人は勝ち続けられないー「気になること」をメモする」より引用

  日々忙しいと、そのとき感じたことを忘れがちになります。でも、そういうときこそ様々な経験をしていると思います。なので、その瞬間は難しくても翌日の朝などにメモを残すようにしています。そうしてメモをしていると、新しい気づきを得ることが多く、起きた事象を俯瞰して見ることができます。 

考えることをやめない

 勝ちを続けるためには、ひとつの問題に対して深く考えなければならない。既成概念を捨てて、視点や角度を変えながら徹底的に原因を究明する。

――「第2章 99.9%の人は勝ち続けられないー考えることをやめない」より引用

  成長過程にあるピクスタは、これまで経験したことのない事象につきあたることが多々あります。すぐにピタッとハマる答えがない場合も多く、そういうときこそ、様々な角度から原因を考えることがすごく重要だと感じてます。

失敗していることこそが指標になる

失敗を恐れずに行動しているかどうかは、自分がいま止まっているかどうか、前に進めているかどうかのいい指標にすらなると思う。

――「第2章 99.9%の人は勝ち続けられないー失敗していることこそが指標になる」より引用

  変化の大きい環境に身をおいていると、うまくいくかどうか合理的に考えても答えが出なかったりします、そういうときは、まず行動に移しその結果から、次の行動のヒントを得ることが有効だったりします。失敗を恐れず行動しているかということ自体が成功の近道であり指標となるなと感じます。

まとめ

 変化の大きい環境においては、失敗を恐れず変化する、変化の過程においてしっかりと状況を分析し、考えることで成功確率をあげていく。そしてその一連の過程をストイックに繰り返していくことが重要なんだと、この本を読み返す度に思っています。

 

(執筆:取締役 兼 コーポレート本部長 恩田茂穂/撮影:コンテンツ部 CPG 矢島聖也 )