リモートワークを続ける理由 〜働きやすさと表裏の「コミット力」〜
ピクスタがリモートワークを導入して早2年半。東京から地方に移住するメンバー(前回記事をぜひご覧ください)や、リモート入社(オンライン面接で入社し、初日からフルリモートで働く地方在住のメンバー)も増えてきました。
withコロナ時代の今、世の中ではコロナ前のようにオフィス出社に回帰する企業も増えているようですが、ピクスタは引き続き「リモートワーク」を主としています。なぜリモートワークを継続するのか、その理由と根底にある考えを、代表取締役社長 古俣に聞きました。
ピクスタがリモートワークを継続する理由とは
── リモートワーク主体の働き方がすっかり定着しているピクスタですが、いま、古俣さんからはピクスタの組織はどのように見えていますか?
概ねスムーズに運営できているように思います。
リモートワークを導入した当時は漠然と不安がありましたが、やってみてデメリットがなかったばかりか、居住地に関わらず採用できるようになったことは、人材獲得競争の激しいWeb業界において、大きなメリットです。
── とはいえ、コロナも3年目で、オフィス出社スタイルへ回帰する企業も増えてきました。ピクスタがリモートワークを続ける理由はなんでしょうか?
採用をメリットのひとつに挙げましたが、1番大事なことは「メンバーが最もパフォーマンスを発揮できる環境・時間で仕事ができる」点にあると思っています。
僕自身も、3人目の子どもが生まれた2019年に妻が入院したこともあって、家事・育児と仕事を両立させるために半ば強制的にリモートワークをしたことがありましたが、その時にオフィスに行かなくても仕事ができることに気づきました。家事育児との両立のしやすさはもちろんですが、仕事に絞って考えてみても、通勤時間がなくなることや、気分転換のしやすさを含めて、自分で集中タイムをコントロールしやすくなったんですね。その実体験から、メンバーそれぞれのパフォーマンスを最大化させるには、オフィス出社を強いるよりも、それぞれが自分に合った環境を選べる方が高いパフォーマンスを発揮できると思いました。
やってみるとオンラインでも議論は十分にできるし、新規事業のアイデアも各方面から上がってきます。
リモートワークでスーパーフレックス制(または裁量労働制)で中抜けもOKというと、個々のライフスタイルにあわせて時間のやりくりをしやすい部分だけが注目されがちですが、セットで「最大のパフォーマンスを発揮してもらう」という考えが根底にあります。
働きやすさは「最大のパフォーマンスを発揮すること」への約束
── 「自由と責任」という言葉が思い浮かびました。環境も時間も自由であるがゆえに、高い自己管理能力が求められますね。
そうですね。良くも悪くも「自律性」「自立性」の両方が求められると思います。「自律」とは、自律駆動的に成果を上げていく力。「自立」は、独り立ちしていて、メンタル面も含めて自己を安定させる力です。
リモートワークかつ、スーパーフレックス制(または裁量労働制)の環境では、いつどこで働いても良いわけだから、生活リズムの安定や公私のバランスも自分で作っていかなければなりません。仕事でも何でも「与えられる」ことに慣れていたり、それが心地よい人にとっては、厳しい環境でしょうね。
ピクスタがリモートワークが続けられる理由は、ずっと以前から「自律自走できること」を採用基準のひとつにしていることが大きいと思います。ピクスタに入社してくるメンバーは、根本的に自律性・自立性が備わっています。
能力でいうと「協調性」や「オンライン・コミュニケーション能力」も重要です。自由とはいえ、チームメンバーとの協調は必然ですし、オンライン・コミュニケーションだからこそ、端的に伝える文章力・言語化する力は重要です。
── 自由の中で、自分を律し、主体性を持ちながら協調し、成果を出し続けるには、相当の「核」となるような、モチベーションの源泉のようなものも必要になりそうです。
そうですね。自律・自立性が高く、協調性にもコミュニケーション力にも長けた人は、フリーランスや起業家の道を選ぶこともできます。では、なぜわざわざ「ピクスタで働くこと」を選ぶのか。それは、僕らの理念や事業に心から共感し、情熱を注ぎたいと思えるからだと思います。それが熱源であり1番の核ですよね。
挑戦し、コミットしたい人ほど最適な環境がここにある
── 社員の立場で言うのもなんですが、これだけ働きやすい環境を提示していると、どちらかというと「働きやすい=ゆるゆると働く」といった印象を持たれやすい気がしていますが、とんでもないぞ、と(笑)。
むしろ、チャレンジングですね。 ピクスタは「やりたい」という気持ちを最大限に汲む企業文化があると自負しています。
もちろん優先度や重要度、リソース、今やるべき理由など、様々なロジックは必要ですが、基本的に「やりたい」と情熱を持っている人の熱源を大事にしたい。だから、本気でチャレンジしたい人にとって、働きやすい環境だと思っています。
成功はもちろん、失敗も歓迎するし、チャレンジこそを推奨・評価します。むしろ働きやすい環境に甘んじて能動的・自発的に動けないと、次第に居心地の悪さを感じるようになるんじゃないかなと思います。
── 働きやすく優しい環境と表裏のシビアさですね。チャレンジしやすい環境という話がありましたが、具体的にどのようなものがありますか?
まず、アイデアを否定されない企業文化があると自負しています。能動的なアクションも推奨されているし、「新規事業トライアル制度」もあるので、自分が所属する部署や職務の枠を超えて新しいことにチャレンジすることもできます。
実際に、今年から始まった「PIXTAキャスティング」は、まさにこの制度からメンバーのアイデアと情熱で立ち上がったものです。他にも新規事業の種は水面下で育っていますし、子育て世代のバックオフィスメンバーも新規事業開発に挑戦している姿も見ているので、リモートワークやスーパーフレックス制度も挑戦を後押しする環境のひとつだと思っています。
もちろん、彼らのチャレンジを支えるサポート体制もあります。新規事業に取り組む時は役員も伴走しますし、部署横断のコミュニケーションのブリッジも必要に応じて支援するので、意思を尊重し、権限移譲しながらも放任するわけではありません。
一方で、チャレンジを支える体制や仕組みは、今後も工夫の余地はあると思っています。リモートワークになって、より成果重視になるので、評価基準や評価の仕方は今後もブラッシュアップしていきたいところです。
僕は、何を成すにも重要なのは年齢や経験よりもマインドだと思っているので、そのマインドには最大限応えたいと常に思っています。 今いるメンバーはもちろん、これからピクスタの入社を検討している人にも、ぜひチャレンジしてほしいと思っています。
── ありがとうございました。ピクスタでは、挑戦したい人を募集しています!
(インタビュー:人事総務部 鈴木 瑞穂、経営企画部 広報グループリーダー 小林 順子/写真提供:代表取締役社長 古俣 大介)