リモートワークになって組織の状態はどう変わったか
リモートワークで懸念されることのひとつに、コミュニケーション不足やモチベーション管理、帰属意識などの一体感や求心力など「気持ち」の部分があります。
もちろん他にもセキュリティや労務管理、評価など悩ましい問題もありますが、今回はピクスタが7月に実施した組織の健康診断――通称「ピク充アンケート(ピクスタライフ充実度調査アンケート)」の結果を元に、「組織の健康状態」をレポート。
在宅勤務になって組織の状態がどう変わったのかをみていきます。
急激な環境の変化は組織にどんな変化をもたらしたのか
昨年の記事でも紹介しましたが、充実したビジネスライフは複数の要素が満たされてはじめて成立するもの。評価や収入に納得感があり、自社が提供するサービスや商品に自信と愛情を持てること。そして、やりたいことができ、人間関係も良好で、社風にも会社が目指す方向や理念に共感できている状態の組織は、すこぶる健康的といえるはずです。
しかし今年は、コロナ禍。
2月下旬から在宅勤務となり、急激な環境変化がありました。
今までどおりとはいかない状況下で、ピクスタ組織の状態はどう変化したのか。
まずは「総合的なピクスタライフの充実度」の結果からみていきましょう。
総合充実度は10点満点中7点以上をつけた人は約9割という結果でした。
大変良好な結果です!
それでも実は昨年と比べると平均点は0.3ポイント下降していました。
コロナ禍でも充実したピクスタライフを送れている要因はなんなのか、そして下降要因は何なのか、各項目を見ながら解説します。
直接会えない状況は、やや人間関係に影響も
総合充実度同様、昨年より平均点を0.3ポイント落としたのが「人間関係」でした。
10点満点中、8割以上のメンバーは7点以上をつけていますが、5点〜6点をつける人もチラホラ。
理由はやはり、在宅勤務。「他部署とのコミュニケーションが取りづらくなった」「寂しい」という声に表れていました。
「お互いに尊重しあえている」
「みんな良い人たちばかりで働きやすい」
「常に気にかけてくれる上司に感謝!」
というポジティブな声がある一方で、解消しきれない「寂しい」問題は、リモート主流の働き方に変化する中で、今後も課題になりそうです。
思うように動けない不安が職務内容の充実度にもやや影響
続いては「職務内容の充実度」。
「やりたいことにどんどんチャレンジできる環境は本当にありがたい!」というポジティブな声のとおり、職務内容の充実度も8割以上が7点以上をつける結果でした。
結果は良好ですが、こちらも昨年と比べると実は平均点が0.4ポイント下降しています。
緊急事態宣言から、イベントやセミナー系は軒並みオンラインへ移行した今年。計画がことごとく崩れる中で「今できること」に注力し、適応するまでの試行錯誤は不安との隣り合わせでした。
採用活動も減速したことで「人員不足で雑務多いのが少し大変」という声も。
この調査は7月時点のものですが、現在ではリモートワークでの業務やオンラインイベントにも慣れ、むしろオンラインとリアルのハイブリット型で今までとは異なる価値への気づきも得て各部署ともに進化しているので、今きいたらまた違った回答になるかもしれませんね。
その分、増した「プロダクト愛」
一方で、前年よりも平均点を0.3ポイント上昇させたのが「サービス/プロダクトへの愛着度」です。
最高得点10点をつける人が約3割、9点以上で約半数、そして7点以上で約9割。愛情の深さが垣間見える結果になりました。
「購入者からサービスを支持する声をもらったり街中でPIXTAの素材を見たりして、PIXTAを通じて人の役に立てていると感じられる」という声に代表されるように「素材提供:PIXTA」を見かけるたびに世の中に必要とされている喜びを感じられるのがPIXTAの良いところ。
おうち時間が増えて、ネットやテレビ、SNSをみていると、それはそれはよくPIXTAの画像をみかけます。実際に活用され、役に立てていると実感できることほど、嬉しいことはありません。
同様に、fotowaも緊急事態宣言下はダメージが大きかったですが、解除後の6月からは予約件数が回復。毎日寄せられる、
「出来上がった写真は本当に素敵で家族みんなで何度も見返してます!」「大切な思い出をこんなに素敵に形にしていただけて感謝です」
というお声をいただくたびに、サービスの価値を感じずにはいられません。
メンバーが「いいサービスだ!」と思いながら働けているからこそ「もっともっと良くしたい」と全員がピュアに真摯に取り組めるのかもしれませんね。
「みんながどうしたらさらにこのサービスが良くなるか?を考えることが当たり前になっていて、愛着があるからこそそう思えるのかなと感じます」という自由記述欄のコメントが全て物語っている気がします。
根幹にある理念とWAY、ともなう企業文化への共感は揺るがない
もともとピクスタは理念ドリブンの企業です。「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という理念に共感して集い、サービスを愛し、定期的にWAYと自分を照らし合わせて自分を律し、自走していく集団です。
コロナ禍にあってもその根幹はほぼゆるぎませんでした。
文化風土への共感は7点以上をつけたメンバーは8割以上、理念・ビジョン・WAYへの共感では9割以上のメンバーが高得点をつけています。
特に理念・ビジョン・WAYへの共感度深度は高く、9点以上をつけたメンバーだけで6割を超えます。
コロナ禍にあっても、メンバーが頑張っていられるのは、強い理念への共感とプロダクト愛があるからかもしれません。
リモートになって難しいと言われる評価への納得度も前年同様の結果
最後に給与を含む評価や処遇について。 こちらも、前年と平均点が変わらない結果になりました。
納得感の高いMBOや、総務・労務の頑張りで、フレキシブルな働き方を認めるなど、ピクスタらしい柔軟性がメンバーからも評価されています。
各部署が様々なコミュニケーションの工夫をして「リモートだからみえない・わからない」を解消している成果なのかもしれません。
リモートワークになってもピクスタが変わらずにいられる理由
組織はどう変わったか? を主題にしましたが、わたしたちの結論は「変わらない」です。それは、メンバー同士の気づかいや、それぞれが「今」に順応し工夫し続けているからこそ、成しえていることのように思います。
それを、確固たる理念への共感とプロダクト愛がどっしりと支えている。
みんなが同じ方向を目指しているから、どんな状況になっても励ましあい、工夫しながら走っていける。
もちろん「変わらない」からといって安穏としていて良いということではありません。前年より平均点を落とした項目が、環境変化による一時的なものなのか慢性的なものなのかは気にかけていきたいところです。もっと長い目でみたら現状は見えていない問題も出てくるかもしれません。
メンバーの変化と組織の変化の兆しに敏感であることは、リモート主流の働き方へと移行している中でとても大事なことだとピクスタでは考えています。
現状、ピク充アンケートは年に1度ですが、今後は「リモートワーク組織」に相応しいやり方や頻度が必要になるかもしれません。
こうした模索もまた、ピクスタウェイのひとつ「変化適応・変化創出」のひとつ。 より良い組織であるために、ピクスタの工夫は続きます!
※「ピク充アンケート」アンケート実施期間:2020年7月2日〜7月13日回答者67名(回答率71.3%)
(執筆:経営企画部広報グループ 小林順子)