見出し画像

攻めの開発チームへ fotowa開発リーダーの吉田が描く理想のチーム像

 2021年にfotowa事業部の開発担当として入社した吉田 聡。入社から1年たち、本格的にリーダーとして開発グループのマネジメントに携わっています。転職後の、仕事の取り組み方に対する考えの変化や、マネジメントの面白さ、今後のfotowa開発グループに求められることについて詳しく聞きました。

吉田 聡(Satoshi Yoshida)
fotowa事業部 開発グループ リーダー
 
受託開発を行う企業でエンジニアからキャリアをスタートし、PM、EMを経験。その後、2021年にピクスタ株式会社へfotowa事業部の開発担当として入社。2022年からは開発グループリーダーとして「開発チームのアウトカムを向上・安定させ、プロダクトの価値向上に貢献する」をミッションにメンバーと開発チームのマネジメントに従事。fotowa開発チームのあるべき姿とは何か、みんなが前を向ける環境とは何かを状態と構造の両面から考えながら日々尽力している。

入社一年、fotowaへの想い 

── ピクスタに入社して一年が経とうとしています。今、fotowa事業について感じていることを教えてください。

 fotowaのユーザーやフォトグラファーのことを知るにつれて、fotowaのことをどんどん好きになっています。

 もともと、私自身、写真を撮るのが好きだったこともあって、自分達が作っているプラットフォームでたくさんのフォトグラファーが活躍している姿を見ると、誇らしい気持ちになります。「fotowaを選んで、使ってくれてありがとうございます!」という気持ちが強くなるのに比例して、「サービスをより良いものにしなくては……!」という思いや責任感が増しました。

 fotowaはフォトグラファーがいることで、サービスの提供が成り立っています。サービスの印象を作ってくれているのも、フォトグラファーのみなさんです。彼らが快適にサービスを使い、活躍し続けられるように、必要なものを見落とさないようにしたいと思っています。

 また、一緒に働くメンバーに関しては、入社して一年経ちますが、fotowa事業部には温かくて、誠実で、ロジカルな人が多いと感じます。みんな真正面から課題に取り組んでいます。この人たちと一緒にfotowaをもっと良いサービスにするぞ! と思いながら日々働いています。

仕事は「終わらせるもの」ではなく「続けるもの」

──冒頭から熱いお話でした……! サービスの価値向上に向けて余念のない吉田さんですが、事業会社で働くのは初めてだとか。前職と仕事の仕方に何か違いはありますか?

 ピクスタに入社するまでは、ずっと受託会社でエンジニアをしていました。クライアントワークで明確な期日があり、その期日を目指して「仕事は終わらせるもの」と認識していました。しかし、今は「仕事は続けていくこと」だと認識が変わってきました。

 事業会社では、ユーザーのことを真摯に考え続けるので、常に課題が湧き上がってきます。それらの課題には、絶対的な納期や期限はなく、優先順位やスケジュールを自分たちで決めて向き合い続けなければいけません。より良いサービスを提供し続けていくために、何をすべきかが判断基準ですから。この考え方に慣れるまでは結構苦労しました。

──仕事に対する考え方が違うんですね。それ以外に、大変だったことはありますか?

 自社サービスのユーザーのことを真摯に考え続けるということは、これまで経験が多くなかったので大変ですね。

 ユーザーの行動は数字データで見ることができますが、なぜその行動にいたったのか、ユーザーの特性や求めていることなどを正しく理解できていなければ、その数字をどのように捉えたらいいのか分かりません。数字だけで課題があると決めつけて良いのか、いまだに悩むこともあります。

──ユーザーのことを理解するには時間も必要ですよね。そこはどう乗り越えるのでしょう?

 ユーザーを直接的に見るのではなく、間接的に見るようにしています。どういうことかというと、ユーザーの課題についてはカスタマーサクセスチームというプロがいるのでそちらにお任せし、私は開発チームの課題をしっかり考えています。開発チームごしに、ユーザーのことを考えるという感じですね。自分が考えてもわからないことや、苦手なことは得意な人に任せていいと考えています。カスタマーサクセスチームが整理してくれた情報を通じて、ユーザーやユーザーが抱えている課題を見ることで、開発チームが課題解決できるように、私は開発チームのマネジメントで自分のスキルを発揮することに力を注いでいます。

 最初は全体を俯瞰して、自分がこうしたら開発の生産性をもっとあげられそう、ユーザーの課題を解決して売上に繋げられそう……と、開発チームの中からの目線だけであれもこれも頑張ろうとしていたのですが、私ひとりやひとつのチームでできることには限界があります。組織としても、各チームが持ち場で力を発揮して、足りないところは補完し合える方が強いと思うので、できないことや苦手なことに囚われる必要はないと思います。自分が直接、課題を解決できたら気持ちいいとは思うのですが、メンバーを信頼して任せることで、結果的にチーム全体が成功体験を積む事ができると考えています。

楽しく働いてほしい マネジメントで意識すること

──今年の4月にfotowa開発グループのリーダーに就任されましたが、その時の気持ちを教えてください。

 転職の軸にマネジメントがあり、ピクスタでもいずれその役割を担うことは伝えられていたので驚きはなかったです。ただ、周りのメンバーや事業への理解が深い前任者がいたので、前任者がやっていたことをうまく引き継がなきゃ、というプレッシャーや、自分の色を出して結果を残さなきゃ、というプレッシャーは感じていました。

──それらのプレッシャーと、どのように向き合ったのですか?

 最初は「チームメンバーに認めてもらえるように頑張らなきゃ」、という気持ちがあったのですが、認められるために頑張るのではなく、自分がやったことを認めてもらおうという方向にマインドを変えました。プロダクトやチームのために、実直に仕事をしていれば、認めてもらえると信じられたことが、マインドを切り替える大きなきっかけになったと感じます。

 マネジメントには、前に立ってぐいぐい引っ張る以外にも色んなスタイルがあります。私の場合は、周りの人に助けてもらいながら、みんなの横に並んで一緒に歩き、時には後ろに立ってメンバーの背中を押してあげるスタイルが合っていますね。なので、私自身のプレッシャーは、自分ひとりで解決したのではなく、周りのメンバーに助けてもらいながら乗り越えたと思っています。

──マネジメントが転職の軸だったというお話がありました。エンジニアとして活躍していた吉田さんが、マネジメントに目をむけたきっかけは何ですか?

 マネジメントをすることになったきっかけは、以前勤めていた会社のCTOに「吉田くんはコードを書いているときよりも、人と話してるときの方が楽しそうだね」と言われたことです。最初は「そんなことないですよ」と否定していたのですが、一度、プロジェクトマネージャーを経験したときに、どうしたらチームメンバーにパフォーマンス高く、楽しく働いてもらえるかを考えるのが楽しくて。そこからマネジメントに興味を持ち始めました。

──マネジメントの楽しさはどこにありますか?

 私は仕事をするなら楽しく働きたいという気持ちが強く、少し一方的かもしれませんが、メンバーにもそうあって欲しいと思っています。

 とはいえ、人間はロボットとは違って、その日の体調や、観た映画やニュースなどによって日々気持ちが変わりますよね。日々少しずつ変わりゆく人のことを考え、彼らが楽しく前向きに働けるためにどうしたら良いか一緒に考えることが好きです。

 また、メンバーが成長すると、自分に求められることも変わっていきます。自分がさらに成長しないといけなくなる状況も楽しいです。いつも下から突き上げられて成長させてもらっています。

──マネジメントとして更に成長できる環境だと思い、ピクスタに転職を決めたのですか?

 そうですね。前職で与えられたミッションを解決できたタイミングで、マネジメントに軸足をうつして、自分のスキルやマインドを必要としてくれる会社があるのではと思い、転職することにしました。

 チームに近いところでマネジメントができる転職先を探していてピクスタにたどり着きました。

 チームの近くでマネジメントができるという条件もそうですが、選考で、後藤さん(CTO)とせいさん(fotowa事業責任者)と話をして「この二人がつくる組織で働いてみたい」と直感的に思いました。せいさんはいつもパワフルにものごとを進めていく、後藤さんはロジカルで着実。そういう多様な人材がいる会社に惹かれました。

──吉田さんがマネジメントをする上で意識していることはありますか?

 メンバーから相談された時だけじゃなくて、ミーティングやSlackのやりとりの中でちょっとしんどそうな空気を感じたら、こちらからアクションするようにしています。 Slackでやりとりが可視化されていると、過程を追いやすいのはメリットでもありますが、逆に、言語化能力が高い人が強くなりがちになるデメリットもあると思います。書かれていることだけをそのまま鵜呑みにしないように心がけています。

 仕事をしていれば皆、悲しかったり、辛かったり、ネガティブな感情を持つことはあって、それが他の人には大したことないように見えても、本人にとっては重要だったりします。そういう時に、わざわざ自分から「今悲しさ98点です」とか言う人もいないじゃないですか。なので、文字や数字に現れないものが隠れていないか、見落としていないか気を配ることは忘れないようにしています。

 最初は自分であれもこれも頑張ろうと思っていましたが、それは辞めました。自分一人が頑張っても限界があるので、チームメンバーそれぞれが1.2倍生産性を高められた方が、結果的に、個人・事業・組織の成長につながって良いと思ったからです。

 あとは、ラフに話しかけやすい雰囲気作りには気をつけていています。いつも笑顔でいる、ZoomのMTGであってもちゃんと挨拶をする、そしてなるべく暇そうにするようにしています。忙しそうな人には話しかけづらいと思うので。分報を更新して、時間に余裕ありますアピールをしています。(笑)

攻め続けることを楽しめるチームになりたい

── メンバーに気持ちよく働いて欲しいという気持ちが本当に強いのですね。吉田さんはfotowa開発をどんなチームにしていきたいですか?

 fotowa事業は今、成長を加速させたいフェーズにいるので、どんどん施策を打っていかなくてはなりません。 これまで、開発チームが主導で施策案を出し実行する、といったことは、あまり行えていないので、今後はそこをやっていきたいと思っています。その上で開発チームは、メンバーそれぞれが自分で考えて、挑戦しながら物事を前に進めるチームでありたいです。 やっていればアイデアを却下されることや、失敗することも必ずあると思いますが、恐れずにチャレンジし続けられる、むしろそれを楽しめるチームでいたいです。

 そういうことを各メンバーが安心してできるような場や、関係性、環境整備をすることが私に求められていることだと思いますし、実現に向けて頑張ります。

── ありがとうございました!

 

(インタビュー・執筆:経営企画部広報グループ 西由良 / 撮影:fotowa事業部 戸田優輝)