リモート入社、はじめました〜在宅対応の裏側〜
新生活のシーズンですね! ピクスタでは年間を通じて採用活動を行なっているため、春だからといって特別に入社が増えるわけではありませんが、この季節にもまた、いつものように新しく4名のメンバーを迎えました。
しかし、そんないつも通りのはずの新メンバー入社、いつもと大きく違うことが一つだけありました。
それは、ピクスタが現在、全社的な在宅勤務制度を取っているということです。導入から早2ヶ月余りが経ち、メンバーもそれぞれ在宅での勤務に順応してきています。(詳細は、別途記事でご紹介!)
そんな環境の中、次なる課題はフルリモート勤務の中で新メンバーをどうやって受け入れていくか、ということ。今回は、ピクスタが初のリモート入社を敢行するまでについてお伝えしていきます!
リモート入社の背景
ピクスタのリモート入社第1号は、4月13日に法務部に入社した寺江でした。入社決定した2月当初は、入社から一定期間はオフィスでOJTを行うことを念頭に置いており、2月下旬に入社した別のメンバーも、最初はオフィスで手続きやPCの貸与を行なっていました。しかし寺江の入社準備を進めていた3月、国内でも情勢の変化が大きくなり、状況が一変したのです。
2020年3月、教育機関の臨時休校開始に始まり、新型コロナウイルス感染症に関する特別措置法の適用施行、オリンピックを始めとした大小様々なイベントは次々と延期・中止が決まり、ついには東京都下全域で外出自粛の要請が出されました。この急激な変化はみなさんの記憶にも新しいことと思います。
一方ピクスタでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月に導入した在宅勤務推奨措置を、4月から「原則出社禁止」へと重要度を引き上げる動きがありました。推奨から一転、オフィス出社をするには上司の許可が必要になったのです。
そんな中、新メンバーのオフィスでの受け入れも懸念されるのは当然のこと。入社するメンバーも受け入れるメンバーも、安心して入社日を迎えられるようにーーその想いから、フルリモートでの入社に向けて舵を切ることになりました。
入社までの歩み
さて、フルリモートを視野に入れ始めたはいいものの、考えなければならないことは山積みです。3月下旬より、関係各所に様々な協力をもらいながら一つずつ実現への道を歩み始めました。第1号・寺江のリモート入社を決めるきっかけから実際の入社まで、その軌跡を辿っていきます。
■入社メンバー・受け入れ部門・人事部の三者で事前にMTGを
内定承諾から入社まで、ピクスタでの平均期間はおよそ1ヶ月半〜2ヶ月ほど。従来はこの期間、入社メンバーとのコミュニケーションをメールベースで実施していました。配属予定部署との食事会などを開催することもありますが、入社にあたっての連絡事項と継続的なコミュニケーションが主な目的のため、メールで十分カバーできていたのです。
しかしながら、今回はそうもいきません。刻一刻と変わる状況に応じて、どんな対応が不安を軽減するために必要であるか、入社するメンバー自身の声なくしては判断することが難しいからです。
そこで3月下旬、新メンバーである寺江、法務部長の渡邉、そして人事部・採用担当の伊東でオンラインのミーティングを行いました。ここでの主なミッションは、「いかにして新メンバー(寺江)の心身の負荷を減らすか」を考えること。
実は寺江は今回、地元・北海道からの上京転職を予定していました。当時、感染流行が落ち着きはじめていた北海道から、感染者の急増する東京へ来ることに不安や負担が少なからず生じるだろうことが、まず第一の懸念点でした。加えて、感染拡大期にあるなかで在宅勤務がいつ解除になるか見通しがつかず、既存のメンバーと顔を合わせないまま勤務を始めることにも、精神的な負荷があるかもしれないと考えていました。
しかしその一方で、すでに前職の退職が決まっている以上、時期未定で入社時期を延期することもまた、金銭的・精神的な負担になり得ます。そこで、ミーティングにてそれらの現状を共有しながら、寺江自身の不安や希望も聞かせてもらうことで、寺江が一番安心することのできる選択肢を取りたいと考えたのです。
ミーティング当日は、入社時期の延期やリモート入社も視野に入れながらお互いの現状アップデートをし、入社を延期せずに4月13日とすることで、一旦の結論を迎えました。この時点ではまだ、入社日もリモートにするかどうかは引き続き検討することとしていました。
そして折しもこの同日に、ピクスタの在宅勤務措置を「原則出社禁止」に引き上げることが決まったのです。
■リモート入社へ、加速〜ハード面の整備〜
原則出社禁止を受けて本格的にリモート入社の準備をするにあたり、大きく2つの面から対応を行う必要がありました。入社手続きや業務・OJTのオンライン化というハード面、そしてコミュニケーションやメンタルといったソフト面です。
ハード面の取り組みとしては、総務・労務担当やインフラチームの尽力が欠かせませんでした。
在宅勤務制度の導入時にもメリットになった通り、ピクスタの業務はWeb上で完結できるものがほとんどです。しかし、そのWebを使ってもらうための土台、すなわちPCなどの設備やその環境設定が必要です。通常であればオフィスでセットアップをしたPCを入社日に対面で渡して設定を行えばいいものの、フルリモートではそうはいきません。そこで、PCセットアップ一連の作業がリモートで完結できるような手順を整えることにしました。
まず、リモート環境下でもPCのセットアップができるように、新メンバー用のPCを一旦総務メンバーの自宅へ送ることにしました。そして総務チームとインフラチームが連携することで、これまでは社内ネットワークからでしか行えなかったPCセットアップの一部作業や、VPNのアカウント発行作業が自宅からでも行えるようにしました。そうすればあとは総務の自宅から新メンバーの自宅へ直接PCを配送するだけです。
総務チームとインフラチームの迅速な対応が実を結び、無事に入社の1週間前には、寺江の手元に設定済みのPCを届けることができました。
また、実際の入社当日の手続きに関しても、労務担当が各種ツールやクラウドサービスを駆使して、全てオンラインでの実施へと進めました。ピクスタでは従来からSmartHRやクラウドサインを活用していたため、手続き書類をスマートフォンでパシャリ、クラウド上で署名をするだけ。紙に依存しない手続きの利便性を一層実感した瞬間です。
■迎えた入社日
そしてもう一つ、忘れてはならないのがソフト面の取り組みです。特にコミュニケーション面では、既存のメンバー同士であれば元々築いてきた関係性があるためリモートでもさほど不自由はなくとも、新メンバーはそれ以上に不安が大きいはず。面接などで顔を合わせた一部のメンバー以外とは、顔も知らないままに業務を行なっていくことへの不安感をできる限りなくすことが最大の課題でした。
最も関わりの大きい配属部署の上司とは、面接や事前のMTGでやりとりをしていたものの、ピクスタには他にも大勢のメンバーがいます。既存メンバーに新メンバーを紹介し、反対に新メンバーにも既存メンバーや色々な部署のことを知ってほしい……そう考えて、オンラインでの全社紹介を企画しました。
在宅勤務が本格的に進む中で導入することとなったZoomを用いて、他拠点のメンバーたちとオンラインで対面! 中にはお子さんを膝に乗せて参加した子育て中のメンバーもたくさんいました。
普段は渋谷オフィスで拡声機を使って行なっていた全社紹介でしたが、オンライン化することで既存メンバーからのコミュニケーションはより活発になりました。海外メンバーも参加してくれたり、配属先以外の部署からも各リーダー陣が入社祝いのコメントや部署紹介を行なったりと、いっそ従来よりも厚いコミュニケーションの場になったのかもしれません。
■入社、その後
こんな経緯で、なんとかピクスタ初のリモート入社を遂げた寺江。現在も、自宅で日々の業務に取り組んでくれています。
今後、業務を行なっていく中では様々な面で壁を感じる瞬間もあるかもしれません。そんなときは会社・部門・仲間で一丸となって精一杯フォローをしながら、一緒にこの状況を乗り越えていきたいです!
さて、そんな寺江からのコメントがこちら。
終わりなき挑戦
ピクスタでのリモート入社の道のりは、まだまだ始まったばかりです。第1号の寺江の後も続々と入社し、今月は計4名の新メンバーを迎えました。今後もいつまでこの状況が続くかわからない中、リモートで入社をするメンバーは増えていくことでしょう。また、今回リモートで入社したメンバーたちも、業務を進めていく中で様々な課題にぶつかることもあるでしょう。
しかし、どんな課題や壁であっても、全社一丸となって取り組んでいきます。
私たちの最大の強みは、メンバーのことを一番に考えて対応や施策を整えることができる、この組織風土です。ピクスタという会社を、誰かが不安な想いや辛い気持ちを抱えて働く場所にはしたくない。代表や役員をはじめとする全メンバーのそんな考えこそが何よりの武器であることを、今回のコロナ禍を通じて何度も実感することができました。
今いる仲間も、そして未来の仲間にも。私たちにできることをこれからも考え続けていきます。
(執筆:戦略人事部 採用担当 伊東 祐美)
画像:https://pixta.jp/photo/59235668