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Google社員の目線で考える。SEOグループリーダーが語るSEOへのこだわり。

萩野 一平(Ippei Hagino)

マーケティング部 SEOグループ リーダー

大学時代にピクスタで2年間インターンを経験。営業チームで経験を積んだ後、新しいプロジェクトの立ち上げを行う。そのままピクスタに新卒入社し、全サービスのSEOマーケターとして事業を牽引。2021年1月、マーケティング部SEOグループのリーダーに就任。

 事業の成長の要となる、今や誰もが耳にするようになったSEO。SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)を意味する、マーケティング手法の一つです。
 ピクスタのSEO業務は、現在2名体制で担当しています。

 前回に引き続き、今回もSEO担当のインタビューをお届けします。

 学生インターンとしてピクスタに入社してから早7年。今ではマーケティング部SEOグループのリーダーとして事業を牽引する萩野に、SEOを行う上で大事にしていること、今後の展望などを聞いてみました。

PIXTAで前年比1.3倍超、fotowaでは1.6倍超! SEO施策の積み重ねが検索流入増加に貢献

── 萩野さんといえば、2021年の年間MVPを受賞されましたね。オーガニック検索流入がPIXTAでは昨対比1.3倍超、fotowaでは1.6倍超と大幅に上昇。SEOの取り組みが大きな成果として花開きました。

 年間MVPを受賞できるとは思いもよらなかったので驚きました。

 昨年は、担当している複数のサイトで、SEO経由のトラフィックが大きく伸びたのでこのような評価をいただけたと考えています。効果のあった施策に関して言うと、昨年の取り組みがすごく評価されたというよりも、2、3年前からコツコツと仕込んだ施策が、このタイミングで結果となって現れたと感じています。

 また昨今のSEOは、ユーザーの行動も大きく影響するので、自分が手を加えた直接的なSEO施策だけでなく、各事業部メンバーの日々のUI/UX改善・広報活動なども、このような結果につながった大きな要因だと考えています。

 今回は僕が賞を頂く形となりましたが、自分ひとりの力ではないと心の底から思っていまして。SEO施策に関わったメンバーの方々はもちろん、日々サービスを支えてくださる運営メンバーの方にも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

── SEO施策としては、どのような取り組みが成果につながったと考えていますか?

 具体的なSEO施策に関してPIXTAでの取り組みから紹介させてください。2021年は写真・イラストの作品ページの検索流入が大きく伸びました。以下の2つの施策が効いたと考えています。 

 1つ目は、カテゴリの分類精度の改善です。
 PIXTAでは作品を投稿する際に裏側で自動的にカテゴライズされます。例えば柴犬の写真を投稿すると犬のカテゴリに分類されるなどです。

 このカテゴライズの精度は、以前まであまり良い状態とは言えなかったのですが、ベトナムのエンジニアチームが機械学習で粘り強く改善を行い、昨年のリリースで精度がかなり改善されました。

 カテゴライズの精度が、どのようなロジックでSEOに影響するかの説明は長くなるので割愛しますが、精度改善後は仮説通り写真・イラストページの検索流入が伸びました。

PIXTAの検索画面

 2つ目は、XMLサイトマップの改善です。

 XMLサイトマップとは、あらゆる前提を省いて誤解を恐れず言うと、Google(検索エンジン)にウェブサイト上のページの存在を効率よく伝えるための機能になります。

 2022年現在、PIXTAの素材点数は約7,500万点あります。言い換えると作品ページ数が7,500万ページあるということです。その他の検索ページを含めると、これ以上のページ数があります。

 これほどページ数が多いと、天下のGoogleであっても、自然に任せているだけでは、すべてのページを把握することはできません。大規模サイトのSEO担当者は、XMLサイトマップで効率よくGoogleにページの存在を知らせる必要があります。

 このXMLサイトマップの改善が、昨年の結果に大きく貢献したと考えています。

── たくさんの施策の積み重ねが検索流入数UPに繋がったんですね! SEO施策を行う上で大変なことはなんですか?

 現在、SEOグループは複数の事業に横断的に関わっています。各事業によって、サイトの特徴・フェーズ・関わるメンバーが、全く異なるので、提案ひとつとっても求められるアウトプットやコミュニケーションが違うのが大変ですね。

 すべてのサイトで通用する提案フォーマットを考えたり、リーダーである僕がSEO業務を標準化・仕組み化していく必要があるのですが、リソース面・スキル面の都合で想定より進んでなく、まだまだ整備されてないという実情もあります。

 仮にある程度整備がされていたとしても、その分の負担は減るとは思いますが、それでも組織の体制的に、マーケティング部は横断的に複数事業に関わる構造になっているので、柔軟な動きが他部署よりも求められると考えています。

 複数事業のマーケティングに関われるのは、特定の状況に偏らない考える力やSEO能力が身に着きやすい環境だと思う一方で、このような難しさもありますね。

SEOへのこだわり

── 業務を行う上で、萩野さんのこだわりはありますか?

 SEO全般でのこだわりになりますが、ユーザー目線だけでなく、Google社員の目線にたって考えることを大事にしています。

 Google検索はGoogle社のプロダクトです。当然ですが、Googleであっても機能の改善は、彼らのビジョンとギャップ(課題)に基づいて行われています。一次情報(一次情報を正確に発信しているブログ)やセミナーから、Googleが実現したい姿や、現状の課題は何かを仮説たてて、今後どのような変化が起こりそうかを推測し、自分たちの施策の方向性が、Googleが目指すベクトルと合っているかは意識的に考えています。

 仮説の域なので定性的にはなりますが、中長期的にも効果があるSEO施策を提案し続けるために、このような観点で一度考えるようにしています。

 最近のSEO界隈では「SEOもユーザーファーストが大事」とよく言われますが、Googleの目線で考ていれば、それは当然な流れであることは数年前から分かりますし、SEO文脈で語られるユーザーファーストについてもより解像度高く理解できるはずです。(またアルゴリズムをハックするSEO対策は真逆のベクトルで問題外というのも分かります)

個人としてもグループとしても、マーケターとして役割を広げていきたい

── Googleの目線に立って考えているとは驚きでした......! さて、今年SEOグループが新設され、リーダーに就任された萩野さんですが、リーダーになったときの率直な気持ちはいかがでしたか?

 リーダーのお声がけいただいたときは光栄に感じた反面、ピクスタで求められるリーダーの役割の広さに対してスキル不足であることを自覚していたので正直かなり悩みました。

 しかしながら、会社のSEOのリソース不足が長年続いていることや、自分としても運営サイトすべてに満足のいく貢献ができていないことに心苦しさ・モヤモヤを感じていて、この状況を改善するためには、誰かがリーダーとしてフロントに立ってグループ(チーム)を作っていく必要があるとは思っていました。

 葛藤がありながらも、このままプレイヤーとして属人的にSEOを続けるよりかは状況が改善されることを信じ、リーダーを引き受けることにしました。

── もっとSEOで貢献したいという想いから決断されたんですね。リーダーになり、今萩野さんが感じている課題はありますか?

 グループリーダーとして、チームメンバーの進むべき道をデザインし、結果まで導く必要があると考えているのですが、思ったよりも道を作るのが難しいと感じています。具体的には、SEOで結果を出すまでのプロセスを一般化するのに苦戦しています……。

 というのも自分がプレイヤーだった頃を思い返しても、再現性のある華麗なプロセスやフレームワークで進めてきたかと言うと違いまして……。いまより属人的な環境だった故に「最終的に結果につながればOK」という勢いで、短期的なスピードと結果を重視して、ケースバイケースで粗い行動が多かったです。幸いにも、周りのサポートもあり、いくつか成果をあげることができましたが、いざ道を考える立場になった今、結構苦戦しています。

 フェーズや状況によっては、このやり方は必ずしも悪いとは言えませんが、当然リーダーとしてメンバーに推奨できるものではないので、少しずつ改善していきたいと考えています。

── 今後の個人・グループの展望を教えてください。

 個人としてもグループとしても、ゆくゆくはもっとマーケティングの役割を広げていければと考えています。どうしても今の状況ではSEOのHow(とそのオペレーション)の比重が大きく、これは望ましい状況ではないと感じています。

 もちろんSEOグループの役割として、各メンバーはSEOの専門性をまずは高める必要があるとは思います。しかし、もっと上流から関われると、SEOの仕事もより面白くなるし、マーケターとしてより成長できると考えています。

 今は色々な事情で、各事業とは、施策・業務ベースのスポットでの関わりが多いのですが、いつかは各事業部のメンバーと同じくらい近い距離感で、ユーザーとプロダクトに寄り添い、上流の「誰に(Who)」「何を(What)」「どのように(How)」の部分をより考え抜いた上で、SEO通じたマーケティング活動ができると良いなあと思っています。

── 現在新メンバーを募集していますが、どのような方が向いていると思いますか?

 SEOマーケターに限った話ではありませんが、自律自走できる人です。自分で目標を設定して、自主的にコツコツと学習・行動できる人は向いているのではないでしょうか。

 もともと主体性を重んじる会社で、働き方を自分でデザインしやすい職場ではあったのですが、フルリモートワークになってからさらにその傾向が強まり、自律自走の能力がより求められる状況になりました。

 主体的かつ柔軟に働きやすいのは間違いないので、自分でコツコツ努力を積み上げられる人は成長しやすい環境だと思います。
基本としてこのような姿勢が望ましいという話であって、入社後はマーケティング部・SEOグループとして、必要なレクチャーや成長支援は行いますのでご安心ください。

── 最後に、新メンバーへ一言お願いします!

 ピクスタは、SEOのポイントが異なる事業を複数運営しています。それぞれのサイトでポイントが異なるので、サイト毎に面白さ・難しさがあります。また、あらゆるサイト課題に柔軟に向き合う過程で、専門性の高いSEO能力が身につきます。

 自社内の複数サイトを通して経験値を積めるのは弊社の魅力だと思うので、この環境を活かして、SEOスキル・マーケティングスキルを磨いてほしいです!

 またピクスタは、年齢・ポジションに関わらずイニシアチブをとって業務に取り組みやすい環境です!SEOのマーケティング活動を通じて、何か「やりたい」「なりたい」などの想いがあれば、僕としてもチャレンジできる環境を出来る限り用意できたらと考えています。

 一緒に頑張りましょう!

── ありがとうございました!

 

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open.talentio.com

 

(インタビュー:人事総務部 細谷圭野 竹下菜桜子 執筆:人事総務部 細谷圭野 撮影:人事総務部 鈴木瑞穂)