時長 秀茂(Shumo Tokinaga)
プラットフォーム本部 開発部 PIXTA開発グループリーダー
新卒でソフトウェア開発会社に入社。3年間制御系ソフトウェアの開発に従事した後、2017年8月にピクスタに入社。「PIXTA」の開発を通じて技術力を磨き、2018年5月にアプリケーションチームのリーダーに就任。2020年1月から開発グループリーダーとして複数のチームのマネジメントや採用に関わっている。
ピクスタで、育休を取得する男性として二人目となった時長(一人目の記事はこちら)。2020年6月から8月にかけて2ヶ月の育休をとりました。PIXTA開発グループリーダーという立場で育休をとる際に考えたこと、実際の感想を詳しく聞きました。
100%子育てしている状態を知りたかった
ーー息子さんのご誕生おめでとうございます! 育休を取ろうと決めた理由はなんですか?
成長の変化が大きい乳幼児期をじっくり見たくて、以前から子どもが生まれたら育休をとろうと思っていました。今後は「子育てを100%している状態」と「仕事を100%している状態」の間のどこかの状態でバランスをとっていくと思うので、まずは子育てに振り切ったときにどうなるのかを知りたかったですね。
また、出産前後の、「女性の愛情曲線」がライフステージによりどう変化するかという調査があるのですが、最初に夫婦で一緒に子育てをすることで、夫である自分への愛情も下がりにくい状態にしたかったという理由もあります。
ーー奥さんには何と言われましたか?
育休をとりたいと言ったら、「仕事を休むだけじゃなくて本当に育児するの? ちゃんとやってよね」とは言われました(笑)。実際にとってからは、「育休をとってよかったよね」という話をしました。
ーー実際に育児を経験してみてどうですか?
育児は体力勝負で、仕事とは違った新鮮さを感じます。生まれたばかりが一番大変なのかと思っていましたが、むしろ復帰後の今(4ヶ月)になって、夜泣きが増えたり重くなってきたりで大変さが増してきています。ですが、夫婦間で「育児って大変」という前提が共有できているので、助け合って育児ができています。在宅勤務ですし、長い時間家族と一緒にいれて幸せですね。
ーー在宅勤務がかえってメリットになっているんですね。
そうですね。総労働時間もそんなに変わっていないと思います。日中は、ミーティングの合間や昼休憩時に育児をしています。かなり融通がききますね。
育休をとることでチーム運営にも好影響があった
ーー2ヶ月とはいえ、仕事を休むことに葛藤はなかったですか?
ありましたよ。
一つは、自分がいなくてもチームが回るのか。これは優秀なメンバーの方々が場をうまくまわしてくださるからあまり心配する必要はなかったです。もう一つは、自分が育休から戻ったときどういう価値を出すか。短期的に自分がいなくても回っているチームに戻るわけです。そこで私の立場としては、中長期的な価値をもっと出さないといけない、と思いましたね。
ーー具体的にはどんなことを考えていたんですか?
まずは、グループリーダーとして、来期以降のビジネス的な方針を把握した上で、現場の視点もふまえて、PIXTA開発グループ全体を再編成することですね。
また、主に私が見ているいくつかのチームにおいて、長い目で見ると問題になってきそうな技術的な課題を見つけたり、開発速度と質を上げていくための土台を作ったりすることも、やるべきことだと思いました。
メンバーの成長支援を行い、チームとしての施策実行力を高めることはもちろん、今後他のチームでリーダーシップを発揮できる人や新規事業を担える人が、今のうちから育っていけるようにしたいと思いました。
ーーリーダーとしての業務にもっと力を入れていくということなんですね。
実際、育休から復帰したときはスムーズにいきましたか?
ある意味、業務内容を見直す「断捨離」ができたと思います。育休中にメンバーの方々に引き継いだことはそのまま彼らにやってもらっており、権限委譲ができたなと感じています。彼らとしても、これまでとは違った仕事をすることで意識に何かしらの変化が生まれているといいなと思います。
ただ、戻ったときにチームに受け入れてもらえるという確信がないと、復帰する際に何かしら恐怖のようなものは感じてしまうだろうなと思いました。そこにあまり不安を感じていない私でも、復帰前の一週間は緊張してソワソワしてしまいました。メンバーの方々が育休を取得するときは、心理的な面もケアできるように環境作りに力を入れたいと思っています。
当事者として、男性の育休取得について思うこと
ーー国が、企業に男性の育休取得の推奨を義務づけを検討するという報道もありましたが、時長さんはどう感じますか?
育休を取りたい人が取れて、増えるのは良いと思います。まだまだ日本全体では男性で育休を取得する人が少ないので、国がそういうスタンスを取るのは望ましいことだと思いますね。
それと、現在は育児休業給付金も給与の約67%で、それを理由に育休取得をためらう人もいると思うので、そこはより多く給付にできるようぜひ国に頑張っていただきたいですね。
ーーこれから育児を控えるパパへのメッセージをお願いします!
育休を取りたいと思っていて、かつ取れる環境にある人には安心して育休を取ってほしいです。ピクスタでは先に育休を取得したエンジニアもおり、取りにくいと思うことはなかったですが、会社や家庭の事情によっては難しいこともあると思うので、納得できる判断をすることが大事かなと思います。
ーーインタビューへのご協力ありがとうございました!
最後に、戦略人事部長の秋岡よりメッセージ。
ピクスタでは、他のパパメンバーにも積極的に育休を取得してもらえたらいいなと思っています。また、家族の形はさまざまですが、仕事とプライベートを両立し前向きに働けるよう、戦略人事部としても、今後も職場環境の整備に力を入れていきたいと思います!
(インタビュー、執筆:戦略人事部 採用担当 鈴木瑞穂)