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「そこそこの会社」で終わらせないために 『ビジョナリー・カンパニー 2 飛躍の法則』

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 優れたアウトプットの下地になるのは豊富なインプット。ピクスタ株式会社 執行役員 兼 PIXTA VIETNAM Co.,LTD. 代表である小張が、数年ごとに読み返しているという『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』をご紹介します。

ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則

 

どんな本か

 そこそこな(Good)企業がいかにして偉大な(Great)企業に飛躍したのかを、様々な業界から膨大なファクトを集めて、飛躍できなかった企業と比較し共通項を抽出するという、データ分析的な手法によって体系化した本です。

 本シリーズの第一作『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』を読んだときの率直な感想が「すごい会社は最初からすごい。途中から変わるのは難しい」であったため、続編も似たようなものかなと思い、読んでいなかったのです。しかし、ピクスタがいわゆる「30人の壁」にぶつかったとき社内の読書会で本書と出会い、思い込みは間違いだったと気づきました。

 その頃は、組織に多様な人が入社するようになると同時に階層構造ができ、自分自身も含めてマネジメント経験の少ない人がリーダーになったりして、経営と現場で方向感が揃わなかったり、不満が出てきたのですが、本書をもとに経営陣と話し合い、ひとつひとつ向き合うことで組織の崩壊を防ぎ、次のステージに進めることができました。

 その後も、50人の壁・100人の壁、海外子会社の立ち上げなど、様々な困難に立ち向かう際のヒントになるのが本書でした。

リーダーシップのあるべき姿

第5水準のリーダーシップ

 飛躍できなかった企業のリーダーが強烈なリーダーシップで引っ張ろうとした一方で、飛躍した企業のリーダーは、偉大な企業を作る野心を強く持ちながらも個人としては謙虚な、一見相反する2つの性質を同時に持っている人物だったと指摘しています。これを本書では、一般的によく言われるリーダーの発展段階を4つにわけたうえで、さらにその上の「第5水準のリーダーシップ」と定義しています。

第五水準の指導者は、自尊心の対象を自分自身にではなく、偉大な企業を作るという大きな目標に向けている。 我や欲がないのではない。それどころか、信じがたいほど大きな野心をもっているのだが、その野心はなによりも組織に向けられていて、自分自身には向けられていない。自分が引退した後に会社がさらに成功を収めるよう望んでおり、成功の基盤を作った自分の努力には世間が気づきもしないだろうことを問題にしない。

引用:『ビジョナリー・カンパニー 2 飛躍の法則』第二章より

 トップマネジメントでなくとも、上司としてこのようにありたいと思える内容です。組織づくりの上では、実務能力の高さのみにとらわれることなく、組織に向いた野心を持つ人格者を引き上げていくというのが実践的な指針となります。

人材について

最初に人を選び、その後に目標を選ぶ

 先に目標を定め、それに合わせて人材を集めるのは自然に思えますが、飛躍した企業はその順番が逆だったと指摘しています。

「何をすべきか」ではなく「だれを選ぶか」からはじめれば、環境の変化に適応しやすくなる。人びとがバスに乗ったのは目的地が気に入ったからであれば、十キロほど走ったところで行く先を変えなければならなくなったとき、どうなるだろうか。

引用:『ビジョナリー・カンパニー 2 飛躍の法則』第三章より

適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる。適切な人材なら厳しく管理する必要はないし、やる気を引き出す必要もない。最高の実績を生み出そうとし、偉大なものを築き上げる動きにくわわろうとする意欲を各人がもっている。

引用:『ビジョナリー・カンパニー 2 飛躍の法則』第三章より

 世の中が大きく変わる中、企業も生き残るために変化していく必要があります。目標がどう変わろうとこの人と一緒に働きたい、と思ってもらえるか、また逆に自分もそう思えるか、は重要な問いだと感じました。

事業と人の成長指針

3つの円

 飛躍した企業は、以下の3つの問いの答えが重なる領域に徹底して注力し続けたそうです。

  • 自社が世界一になれる部分はどこか
  • 経済的原動力になるのはなにか
  • 情熱を持って取り組めるのはなにか


 なお、経済的原動力については、それを追うことが経済合理性がありかつ勝ち筋となるようなユニットエコノミクス*1を定義しそこに集中することを指しています。
 得意、稼げる、情熱を持てる、と置き換えれば、自分のキャリアについての指針を作る上でも役立ちます。

まとめ

 本書では、上に記したことなどを愚直に徹底し続けることができた企業が飛躍を遂げており、それは官僚的ルールによってではなく、規律ある考えと行動を重視し、企業文化に昇華させることで実現されていたと指摘しています。

 組織が成熟してくると、オペレーションが最適化される反面、未来に向け大きく方向を変える難易度が上がっていきますが、本書も指摘するように、無難なことをやっていても無難な結果にしかなりません。本稿を記すにあたって改めて読み返しましたが、飛躍には変化が伴うため、自社の未来を見据えた野心と規律を持ちながら、またそのような仲間とともに、やるべきことを徹底してやりきるしかないということを再認識しました。

 今回挙げた点以外にも示唆に富む内容が多く書かれていますので、飛躍を志す企業のリーダーの皆さんには、ぜひ読んでもらいたいです。

小張 亮(Ryo Kobari)

ピクスタ株式会社 執行役員 PIXTA VIETNAM Co.,LTD. 代表

1984年7月生まれ。
2007年8月ピクスタ株式会社に入社。
エンジニアとしてPIXTAの企画開発運用全般を担当し、2011年より開発部長としてエンジニア採用やシステムリニューアルに関わる。海外事業部長を経て、2015年よりベトナムに移住し、2016年5月に初の海外開発拠点となるPIXTA VIETNAM Co.,LTD. を設立、General Directorに就任。2020年1月 執行役員就任。
PIXTAのシステムを支えつつ、新サービスの開発や機械学習・ディープラーニングの活用による新たな価値の創出に取り組んでいる。

 

(執筆:執行役員 PIXTA VIETNAM代表取締役社長 小張 亮 撮影:PIXTA VIETNAM 採用担当 Van Pham)

*1:顧客を獲得するための経済性あるいは採算性