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「バッターボックス」が自律自走型組織をつくる〜前編・組織風土を育む〜

 ピクスタでは、事業成長に伴って急速に組織拡大が進む中でも、自律自走型の組織を実現しています。本記事では、それをどうやって実現しているのかについてお話します。

 最初に結論を言ってしまうと、「自律自走を半強制的に促される仕掛け(バッターボックス)」が組織に埋め込まれているからです。

 しかし、これが機能するには、前提として「組織風土」が育まれていなければなりません。

 なので、まずはピクスタが育んでいる組織風土についてお話をした上で、3つの「バッターボックス」についてお話していきます。

やりたいこと、得意なこと、向いていることをやればいいという価値観

 ピクスタでは「メンバーひとり一人の持ち味が、一番活かせる機会を創り出していくこと」を大事にしています。

 この考えには、「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という理念に通底する代表・古俣の想いがあります。

 古俣は日頃から、「やりたいこと、得意なこと、向いていることをやるのがいいよね」と言います。自分が両親にそう育てられ、起業する際にも実感したからなのでしょう。「自分の意見は絶対に正しいとは限らない。自分の意見を一方的に人に押し付けるのは苦手」と言うぐらいですから、本人の性格的なところもあるのかもしれません。

 代表がこういう思想ですから、自然と組織の価値観にも影響します。「やりたいこと、得意なこと、向いていることをやる」「意見はおしつけない」という価値観が、ふんわりと組織全体に漂い「ピクスタらしさ」の土壌になっています。

やりたいことを理念・ビジョン・ウェイに"接続”する

 古俣の価値観と目指す世界を言語化したものが「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という当社の理念です。これを実現するためには、まずは自分たちが理念を体現していなければなりません。だから組織も「メンバーそれぞれのやりたいことや持ち味を活かして、みんなで大きな価値をつくっていこう!」という考えに基づいています。

 しかし「個人がやりたいこと」に比重が傾きすぎても、理念の実現には至れません。このため、「個人がやりたいことの延長線上に、ピクスタの理念・ビジョンが重なるところがあるか否か」という思想を大事にしています。

 この思想を、私は「個人のやりたいことと企業の理念を接続する」と呼んでいます。 「接続する」という思想がある限り、メンバーは常に理念・ビジョン・ウェイを軸に、可能な限りの自由度と裁量を持って自律的に動くことができます。そして、メンバーひとり一人の自律的な動きが組織のいたるところで起こることで、新しい価値がどんどん生み出されていく、「理念ドリブンの組織」として成り立っています。

自律性が促される組織風土をメンバー全員で育み続ける

 これらの「ピクスタらしい価値観」と「理念ドリブンの組織」を形骸化させず、「組織風土」へ昇華させるために、行っていることがあります。

 それは2ヶ月に1度、同部署内または部署横断メンバーで、行動指針(ウェイ)に照らして自身の行動を振り返る「ウェイ振り返り」という全社的な取り組みです。  この取り組みは、ウェイを作った2012年1月以来、7年以上継続しています。

 ピクスタの「ウェイ」は、自律自走を促す行動指針でありながら「人事評価」と直接連動していません。あくまでも「ピクスタメンバーとして大切にしたい行動指針」であって、出来ていないからダメというものではありません。

 でも、「ウェイ振り返り」で定期的に内省すると共に、メンバー同士で対話し、学び合うことで、ピクスタが大事にしている価値観、組織のあり方が浸透し、自身の行動イメージを進化させることができます。

 これらの価値観・思想・組織・内省と学びの機会によって、ピクスタの組織風土は綿々と育まれているのです。

 さて、前置きが長くなりましたがここからが本題。

 組織拡大が進む中で、いかに自律自走型の組織を実現しているのか。後編では、その答である「自律自走を半強制的に促される3つの仕掛け(バッターボックス)」を紹介します。

>>>後編に続く


(執筆:戦略人事部 部長 秋岡 和寿 編集:経営企画部 広報担当 小林 順子 撮影:戦略人事部 採用担当 鈴木 瑞穂 撮影協力:オークラランド)

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